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ドラクエの小説スレッドパート2.5

1 :諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/10/11 02:11:30 ID:m4AFkLV9
前スレ
ドラクエの小説スレッドパート2
http://game8.2ch.net/test/read.cgi/ff/1066825290/


2 :諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/10/11 02:13:04 ID:m4AFkLV9
これは連作短編ゲームブック方式の小説です。書き手は固定されていませんので
いつもはROMの方も書き手になってみてください。

1)主人公は旅の扉を使って新しい町へゆき、冒険し、また次の町へ 旅の扉から旅立ちます。
冒険中の行動を全て書き手さんが決めても、途中にゲームブック風選択肢が登場しても構いません。
ただし、冒険の最後の旅の扉の行き先だけは複数の選択肢を用意してください。
2)次に書く人は、どの選択肢を選んだか明記して進めてください。
書き手以外の人が希望を書き込む事も可能ですが、その希望に沿って進むかどうかはわかりません。
3)書き手は選んだ選択肢以外については、書く事ができません。以前の選択肢に出たのに選ばれなかった場所を再び選択肢に出す事は可能ですし、過去に行った場所の事を思い出す、等はOKです。
例:A、B、Cの中からAに行ったとしたら、B、Cに行った場合の話をAの中で書くことはできません。
4)基本的にはひとつの冒険をひとりで書いた方がやりやすいように思いますが、
  途中で書き手が交代してもOKです。
5)旅の扉が出た時点で、次の書き手さんに交代します。書き手希望者がいない場合は続行もOKです。
6)ドラクエ世界の中なら、どこへ行っても構いません。アリアハンの次にフィッシュベルへ飛ぶ等もアリです。
☆簡単Q&A☆
Q:短編って何レスまで使っていいの?
A:今の所、レス数制限は特にありません。
Q:エロはなし?
A:話の流れ次第ですが、エロで続けるのは禁止です。1レスでやめてください。
Q:これ、いつ終わるの?
A:皆で書きながらエンディングを考えましょうw
Q:感想とか希望とか書き込んでいいの?
A:是非書いてください。皆で楽しく進めようYO!
Q: トルファの出ないSSをこのスレに書いてもいいの?
A:ぜひぜひ!ただし、混乱するので、最初にタイトルを決めて、明記しておいてください。
 現在、『華龍光臨』のみが連載中。


3 :諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/10/11 02:14:44 ID:m4AFkLV9
■プロローグ

旅の扉。特殊な魔法で2箇所をつなぎ合わせた、トンネルのような移動手段だ。今では旅の扉を作れる者は
いないと言われ、既にあるものを利用するしかないが、旅をする者には1つの道として重宝されている。
旅の扉がどこにあるのかは、多くの冒険者によって世界中から報告され、数年前からその地図も売られており、
旅行感覚で旅をする者も増えてきた。今や「冒険者」と言えども命を賭した戦いの場などない。それは平和の
証だが、冒険者にとってひどく退屈な事でもあった。
 暇を持て余す冒険者の間に、最近流れ出した噂がある。赤い旅の扉。一見すると色が違うだけの旅の扉に
見えるが、入り口と出口はつながっておらず、入ったが最後引き返す事はできない。世界のどこにもつながって
おらず、どこにでも行けるがどこに行くかはわからない、そんな物があると言うのだ。噂を聞いた冒険者達は
久しぶりの未知に沸き立った。君も冒険の旅を夢見るならばわかるだろう、どこにでも行けるがどこに行くかは
わからない、その危険がどれほど心を震わせるか。多くの冒険者が旅先でその話をし、瞬く間に噂は世界を駆けた。
 多くの冒険者が旅立ったが、その幻の旅の扉を見つけたという話は全く無い。やはり噂に過ぎなかったのだと
言う者も多く、流行りが過ぎて人々の関心が薄れても、トルファはまだ探し続けていた。彼がそこまで探し続ける
理由は誰も知らず・・・いや、もとより冒険者にとっては旅に理由など必要ないのかも知れない。今夜は宿を
取れず、野宿していたトルファが夜空を見上げていると、目の前の空間が赤く裂けた。驚いて剣を構える
トルファの前に、赤い亀裂の中から一人の男が現れ言った。
「これがお前の探している旅の扉だ。一度これを通れば、時が来るに従い扉の方からお前のもとに現れるようになる」
 呆然と見ていたトルファが我に帰ると、男は既に姿を消していた。
 あの男が何者なのか、何故自分にこの扉を届けにきたか解からないが、求めていた旅の扉がここにあるのだ。
トルファは赤い旅の扉に飛び込んだ。直後視界がゆがみ一面が赤一色になる・・・
頭の中に響く声に従って扉を抜けたとき、トルファの前に見知らぬ世界が広がった。



4 :諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/10/11 02:17:55 ID:m4AFkLV9
■これまでのあらすじ

第一の扉 〜レヌール城の宴〜

扉を抜けたトルファの目の前に、荒野に寂しくそびえる古城の姿があった。
そこで、トルファはブーンと名乗る一人の魔法使いと出会う。『光の玉』を求める
この不気味な男に、何故か共感をもったトルファは、男に協力して城内の探索を
開始した。次々と襲いくる亡霊の妨害、鎧の騎士との死闘を経て『光の玉』を
手にしたトルファを待っていたのはブーンの裏切りであった。
 ブーンこそが真の魔物だったのだ。気が付けば、呼び笛に導かれた魔物の軍団が
レヌール城を囲むように迫り、逃げ場はない。魔物の手助けをしたことを歯噛みして
悔しがるトルファに向けてブーンの必殺の呪文が放たれる。
 虚を突かれた形となったトルファ救ったのは、王妃ソフィアと国王エリック。
二人の亡霊であった。王妃ソフィアが身を挺してトルファをかばい、国王エリック
が、『光の玉』を自分たち夫婦の墓所に隠す。全てを見届けた後、
トルファは迫り来るモンスターの集団から逃れるべく、テラスに身を躍らせた。
自嘲の笑みを浮かべて大地に叩き付けられるのを待つトルファを、赤い渦が飲み込んだ。



5 :諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/10/11 02:19:16 ID:m4AFkLV9
第二の扉 〜アッテムト〜

アッテムト。そこは、かつて死と荒廃に満ちた鉱山町であった。
町を覆うように鉱山から噴き出すガス。毒の沼地の毒気。
 しかし、今この町を覆うものは人々の陽気と幸せそうな笑顔。
そこで、トルファは一人の男の懺悔を聞く。


6 :諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/10/11 02:20:27 ID:m4AFkLV9
 第三の扉 〜ラダトーム “竜の一族”〜
赤い旅の扉を抜けた先にそびえるは、ラダトームの城。
地下世界アレフガルドを治める大国の首都だ。「竜王の島に異変有り」との報に
国中が恐怖に涌くなか、トルファは訪れた。探索隊で出会った頼もしい男達、
イシュタル島に新たな魔王となるべく天界から降臨した成竜の息子。数奇な縁に
導かれて出会った人と天界の住人の結束を前に、竜王二世は地に伏した。
探索隊の面々が勝利の喜びと興奮にかられるなか、呼び止める声を軽くいなして
トルファは一人背を向けて歩き始めた。竜王の島から虹の橋へと一歩踏みだしたとき、彼を
おなじみとなった赤一色の空間と、友誼を結んだ竜族の若者が待っていた。

 精霊の加護に守られたこの地で繰り広げられた冒険は、トルファが体験した数多い
冒険のなかで、代表的なものの一つとして数えられている。

7 :諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/10/11 02:25:17 ID:m4AFkLV9
 第四の扉 〜 ルプガナ “丘に咲く曼珠沙華の花” 〜

赤一色の空間をわたって、人となった竜族の若者は旅立っていった。
竜の血をひくことになる自分の子孫のために街を作ると言って……。
また一つ小さな別れを繰り返し、トルファは港町ルプガナに立った。
そこで出会ったスイと名乗る謎の美少女を通して、トルファはアレフガルドに
残る悲話の体験者となる。野望のために魔物にまで成り下がったスイの父・ムーンブルクの
国王を討ち果たした後、トルファはスイと別れ、血のような花を咲かせる曼珠沙華の丘から
新たな見知らぬ地へと旅だった。

以下、第五の扉 〜イシス 風と砂の狂想曲(仮)〜 へ


8 :諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/10/11 02:27:25 ID:m4AFkLV9
初代スレが読みたいという方はこちら。
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1029930091/
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0401/25/1029930091.html (ミラーサイト)


9 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/11 09:35:03 ID:d7qfqVLy
>>1
乙でした!

10 :諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/10/11 15:38:08 ID:m4AFkLV9
…今度は落としたくないんだが大丈夫なのだろうか?
不安になってる…

気合入れて書かないと。

11 :DQVwithW:04/10/12 00:00:39 ID:f50ut/wL
とりあえずスレ繁栄を願って文章投下。
やっつけで申し訳ないですが・・・

12 :DQVwithW:04/10/12 00:01:51 ID:f50ut/wL
<前スレのあらすじ>
ユーシャは父親の仇である大ナメクジを退治する気はなかったが
マーニャに半ば拉致される形で冒険に出て今はいざないの洞窟。

ユーシャ(16):Vの勇者で主人公
マーニャ(29):あのマーニャ

<その後の導かれし者たち>
ライアン:幼女に悪戯をしようとして服役中
アリーナ&クリフト:離婚調停中
ブライ:心労のため入院、危篤状態
トルネコ:トルネコの冒険で一発当て大富豪化、トルネコ財団の創始者
マーニャ:OLを退職し、Vの世界にてユーシャと旅に出る
ミネア:5年前に結婚、一児の母
勇者:体重倍増、毛髪危険、無職ひきこもり、趣味はエロゲー

13 :DQVwithW:04/10/12 00:02:57 ID:f50ut/wL
旅の扉を抜けると、そこはロマリアだった。
城下町に入るなり、マーニャさんが言いました。
「そんじゃ、ちょっくら行ってくるわ」

ああ、そういえばここってモンスターの闘技場があったっけ。
僕はしばらく沈黙し、そしてマーニャさんに言いました。
「グッドラック!」
「わかってんじゃない。あんた」
いえ、メラゾーマ喰らいたくないですから。

全財産を持ち、颯爽と街中に消えるマーニャさん。
一方、僕はそのままロマリアのお城に行きました。

僕は兵士に止められることもなく、すいすい城の中を歩いていきます。
大丈夫なんですか? こんな簡単に王様の場所まで来ちゃって。
僕、一般人なんですが。

「ああ、ユーシャ君だね。アリアハンの王様から聞いてるよ」
「そうですか」
「大ナメクジを退治するんだって?」
いや、あの、それって勢いで書いちゃったやつだから。
あんまり引きずられても困るんですよね。

「まあ、頑張れや」
そこは同じかい。

14 :DQVwithW:04/10/12 00:04:28 ID:f50ut/wL
城の外に出ると、顔面蒼白になったマーニャさんがいました。
「ああ、あそこで、あそこでフロッガーが来るなんて!」
要するに、負けたんですね。

「じゃあ、今日は野宿しますか?」
「いえ、責任ぐらい取るわよ。待ってなさい、がっぽり稼いでくるから!」
そう言うと、マーニャさんはお城の中に入っていきました。
何か嫌な予感がします・・・。

夜になりました。
お城の門は閉められ、人通りもなくなってます。
僕は、木の枝でひたすら蟻を潰しながら、マーニャさんを待ちました。

あれ、何か城壁の上に人影が・・・
人影がロープを投げます。それは近くの木に引っかかりました。
そして、そのロープをすいーっと伝ってきます。マーニャさんじゃないですか。
キャッツアイも真っ青ですわ。いっそのこと転職しろよ。

「ユーシャくん、やったわ。お姉さんやったわよ!」
大きな袋を担ぎながら、マーニャさんが言いました。
何か、所持金表示がバグってます。
いくら盗ってきたんだ、あんた。

15 :DQVwithW:04/10/12 00:07:46 ID:f50ut/wL
ちなみにこれは>>2-7の連作短編ゲームブック方式じゃありません。
全くの別モノです。ひょっとしてスレ違いでしょうか?

16 :華龍光臨:04/10/12 00:10:53 ID:Y+VnQdwq
いえ、問題ありません。

Q: トルファの出ないSSをこのスレに書いてもいいの?
A:ぜひぜひ!ただし、混乱するので、最初にタイトルを決めて、明記しておいてください。

です


17 :華龍光臨:04/10/12 00:12:27 ID:Y+VnQdwq
ゆっくりとからくりの兵が進軍してくる。
城にはもはや僅かの兵しかいない。
そのほとんどが傭兵で本当にやばくなったら逃げ出してしまおうという者たちだ。
城門に陣取るは桃園三兄弟と趙雲。
アルスたちは城門の上で連弩を構える。
肉薄するまで劉備たちも弓を引く。
「できることをすべてやりつくすのだ。」
「おうよ、その後大暴れだ。俺が五百、雲長兄者が五百、趙雲が五百くらいでカタがつきそうだな。」
「翼徳、私の分はないのか?」
「あ、元徳兄は…」
「各三百七十五でよいな、翼徳?」
「そうですな。それなら均等ですな。」
弓を打ちつくす前にからくりの兵が肉薄する。
矢筒を城壁の上に放り投げ剣を抜く。
そして、一閃。

戦闘開始して15分とも経っていないだろう。
城内には通じてない兵舎と会議室には生存者は既にいない。
場外で戦っていた者も地に伏しているか、既に堀を渡って城内へと非難した。
必至でかき集めた矢も底を着き、孫尚香の指示の元、灯り用の松明を投げつけている。
そして、唯一の通路である橋のうえで、四人は陣取っていた。
「よっしゃ!100匹斬り一番乗りだ!」
「さすがだな、翼徳。」
渾身の一撃でからくりの兵を殴り飛ばす。
装甲を破壊されたからくりの兵は複数のからくりの兵を巻き込んで動かなくなった。
だが、沸いているというかのごとく次々と迫る。
徐々にからくりの兵で堀は埋められていき四人を囲む包囲網は狭まっていく。
城壁の上の射手も必至で油を撒いて、火をかけて援護するものの数は一向に減らない。
城前は火の海と化し、それでもなお恐れずに向かってくる。
恐ろしき、からくりの兵。


18 :華龍光臨:04/10/12 00:14:12 ID:Y+VnQdwq
…否、からくりは操られるだけ。
恐れも何も知らない。ただ、操られて進んでくる。
もし、善良なる民の手に渡ったとしたら。
ゼボット氏のような優秀な技師の手に渡ったとしたら。
どれほど、幸福なのだろうか…
…だが、民はどうしてからくりを憎まずにいられようか。
説明すれば納得するやもしれない。
表面上は。
だが、現に目の前で家族を、友人を、恋人を殺されて冷静でいられるものか。
ならば、ならば。
この悲しき環を、断ち切るために。
今は、からくりと戦うのみ。
からくりの一撃を素早く避け、一撃を見舞う。
「押し返すぞ!」
「おうよ!兄者!」
一歩踏み込んでさらに一撃。切り捨てた。
劉備は民を憂う。
しかし、それだけでは救えはしない。
行動を起こさない限り、決して成果はついてこない。
それを知っている。

19 :DQVwithW:04/10/12 19:16:28 ID:6agRvqno
その夜、マーニャさんはホテルのスウィートに泊まりました。
ええ、僕は一般客室でしたが、何か?

朝です。何となく胸騒ぎがして、僕は外に出ました。
人気のない広場に、昨日までなかった立て札が立っています。
『昨夜、何者かによって金の冠が盗まれた。取り返した者には恩賞を取らす』

「おっはよ〜!」
背後からマーニャさんの声が掛かります。
「あら、何、これ?」
「あの・・・、マーニャさん」
「なぁに?」
「その、頭にかぶってる金色の冠は何ですか?」
「これ? 綺麗でしょう。昨日お城で見つけたの」
僕は黙って立て札を指差します。
「・・・・・・」そのまま笑顔で顔を見合わせました。

「ユーシャくん、確か北に村があったわよね?」
「カザーブ・・・でしたっけ?」
「そこでコレ、売りさばきましょう。ここじゃ足がつくわ!」
「・・・・・・」
早朝、僕たちは逃げるように、ロマリアを後にしました。

20 :DQVwithW:04/10/13 00:21:18 ID:P61pBkEH
「どうして、どうして売れないのよ!?」
叫びながらマーニャさんは、金の冠を地面に叩き付けました。
そりゃ、まあ、イベントアイテムですから。
「売れないんじゃ、こんなの持ってても危ないだけじゃん!
 拾ったとか言って、ロマリアの王様に返してこようかしら?」
「捕まると思いますが」
「・・・そうよね、普通疑われるわよね。えーい、捨てちゃえ!」
(それを捨てるなんて、とんでもない!)
どこからか、不思議な声が響いた。冠が自動的に戻ってくる。

「誰だぁ今"とんでもない"とか言った奴! 出て来い、勝負しちゃるわ!」
マーニャさんは空を指差し、なんやかんやわめき立てています。
お願いだから黙ってください。お姉さん、今、周囲の注目を独り占めですよ。

僕たちはとりあえず冠を袋にしまい、情報を集めることにしました。
『この辺はカンダタって大盗賊が幅を利かせてるぜ。
 奴は今、シャンパーニの塔を根城にしてるって話だ』
それを聞き、マーニャさんの瞳が妖しく輝きました。
しばらく歩いてからマーニャさんが言います。
「ユーシャくん」
「はい?」
「この冠、さっき聞いたカンダタって奴が盗んだことにしましょう」
「・・・はあ」
「あたしたちがカンダタをやっつけて、冠を取り返したことにするのよ!
 そうすれば、罪も消えるし、褒美も貰えて一石二鳥じゃない。あたしって頭いい〜♪」
脳みそのどの辺からそーいう悪知恵が湧くんですか?
この人は、一度死んで人生やり直したほうがいいと思います。

「それじゃ、善は急げってやつね。レッツゴー!」
マーニャさん、それは善じゃない。善じゃないですよ・・・。
そんなわけで、僕たちはシャンパーニの塔を目指すことになりました。

21 :DQVwithW:04/10/13 00:36:51 ID:P61pBkEH
>>16
遅ればせながら、dクスでした!

22 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/13 17:41:49 ID:sSYDYX/k
age

23 :DQVwithW:04/10/16 01:51:41 ID:7896zfDS
カザーブの西にシャンパーニの塔はある。
広大な草原。果てしなく広がる大自然の中、ただひとつぽつりとそびえる異物。
果たして誰が、何の目的でこれを建てたのか。それは誰にもわからない。
ちなみにロマリア王国の重要保護文化財に指定されている。
ユーシャとマーニャはその下に立ち、そびえる塔を見上げていた。

「高いわねぇ・・・」
ポカンと口を開けながら、マーニャさんが言います。
「ここにカンダタって奴がいるんですね」
「そうねぇ・・・だけどこれは、面倒よねぇ・・・」
そう言うと、マーニャさんは袋をゴソゴソし始めました。
「パカパパッパパー! 魔法の筒〜♪」
そ、それは・・・いざないの洞窟の壁を爆破した、ダイナマイトじゃありませんか。

「これでカンダタ一味も一網打尽ね」
「・・・いや、それは、何というか・・・ストーリー的にどうなんでしょう」
「あんた、ちまちま塔を登るつもり?
 ストーリー展開の遅さに、住人も離れていっちゃうわよ!」
「てか、住人云々以前にこのスレ、僕ら以外に人の気配がしないんですが」
「・・・・・・」
ダイナマイトを仕掛けて、僕たちは塔を離れます。
しばらくすると轟音が響き、塔が凄まじい勢いで崩れ始めました。
まるで積み木崩しのように、あっという間に塔は崩壊します。
跡には煙とともに瓦礫だけが残りました。

24 :DQVwithW:04/10/16 01:54:32 ID:7896zfDS
僕たちは瓦礫の中のカンダタを探し始めます。
でっかいイモ虫とか、ドラキュラっぽいおじさんとか、カニがいました。
ごめんなさい。真面目に戦わなくて。
でも、あなたたちのお陰で、僕のレベル一気に3上がりました。

「ユーシャくん、こいつじゃない?」
僕はマーニャさんの方へ駆け寄ります。
そこには瓦礫に半ば埋もれたオッサンがいました。かろうじて生きてます。
「あんた、カンダタ?」
「う、うぅ・・・、俺は違う。俺は、カンダタの、子分・・・だ」
「あら、そう」
マーニャさんは非情にも、すぐに別の場所を探し始めました。
オッサンはすがるような声で言います。
「い、痛い・・・、ホ、ホイミを・・・」
すみません。僕、ホイミ使えますが、オッサンのためにMP消費したくありません。
僕もマーニャさんの後を追い、違う場所の探索に入りました。

25 :DQVwithW:04/10/16 01:56:11 ID:7896zfDS
「いないわね」
「いませんねぇ・・・」
「しょうがないわ。倒したことにして、このままロマリアへ・・・」
その瞬間です。突如地中から伸びた手が、マーニャさんの足を掴みました。
瓦礫をかき分けて、巨大な男が姿を現します。
顔をすっぽり覆うマスク。着衣はマントとブリーフだけ。熊のような大男です。
男はおもむろにマーニャさんを地面に叩き付け、そして笑い声を上げました。
「キャアァッ!」悲鳴を上げながらマーニャさんが転がります。

「ガハハハハ、貴様らが来ることは知っていたんだがな、
 まさかこんな奇襲を仕掛けるとは。このカンダタ様でも予測がつかなかったわ!」
格好は明らかな変態ですが、体力も変態じみてます。
塔の崩壊の渦中にいたというのに、ダメージを受けた様子がありません。
「以前の俺ならやられていた。でもなぁ、俺は生まれ変わったのよ!」
カンダタは落ちている巨大な斧を拾い上げ、そしてまた豪快な笑い声を上げます。
やばいです。ピンチです。マーニャさんは気絶してます。
マーニャさん、カムバーック!!

26 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/16 15:28:43 ID:LAijA3IF
>「てか、住人云々以前にこのスレ、僕ら以外に人の気配がしないんですが

|д゚) ソンナコトナイヨーイツモタノシミニシテルヨー
|д゚) ガンバッテー

27 :DQVwithW:04/10/16 19:05:31 ID:wNrrk+PU
|∀`) アリガトー、ジュウニンヲ カクニンデキテ ウレシイヨー
|∀`) ガンバルヨー

28 :華龍光臨:04/10/16 19:53:16 ID:McNJo6Lj
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0410/12/1066825290.html
前スレミラーサイト。

ルクダル氏には感謝

29 :DQVwithW:04/10/16 23:08:34 ID:yvAg8kuy
目の前に、カジノのスロットがあった。
わけがわからん。でも、とりあえずやる。それがギャンブラーの習性。
あたしがレバーを倒すと同時に、背後から声がかかった。

「姉さん、またこんな場所にいたのね!」ミネアの声だ。とっさに振り向く。
「いい加減にしてほしいわ。いくらお金を遣えば気が済むのよ!」
確かにミネアだ。ミネアなんだが・・・若い。10年くらい若返っている。
「あんた、どうしちゃったの? ひょっとしてエステ?
 どこのエステに通ったのよ。教えなさいよ、あたしも通うから!」
「何言ってるの?」
不思議そうに問い返すミネア。
その背後に、ひとりの少年がいることに、あたしは気付いた。
視線が合うと少年は気弱そうにペコリと頭を下げる。
「あ、姉さん。紹介するわね。この人は・・・」
「勇者」
「あら、もう知り合いだったの?」
驚いた顔で、ミネアはあたしと勇者を交互に見る。
勇者は「いえ、知りません」と、慌てて首を振っていた。

30 :DQVwithW:04/10/16 23:09:36 ID:yvAg8kuy
勇者も・・・若い。
そうだ、初めて会った時はこんな感じだった。
ほっそりと貧弱な体。いや、実際に弱っちかった。
戦闘でもお荷物で、あたしやミネアの後ろに隠れてた。
でも、すぐに強くなったよね。誰にも負けないくらい、強くなった。
最後の方になると、逆にあたしがお荷物になって、勇者の背中に隠れてた。

「姉さん、行きましょうよ!」
階段の方で、ミネアと勇者が手を振る。
あたしは歩き出そうとしたけど、立ち止まった。
「ごめん、行けないや」
「どうして、まだ遊び足りないの?」
「違うよ。これは・・・夢だから。現実じゃないから・・・」
ゆっくりと、カジノの風景がねじれ、歪んでゆく。
「どうしたのよ。気分でも悪いの?」
「違う、違うよ。できればあたしも、あんたたちと一緒にいたいけどさ・・・」
周囲は真っ黒な空間に変わっていた。遠くの方にミネアと勇者が立っている。

「でも、あんまりいると、覚めた時につらいじゃん」
そこで、すべてが弾けた。

31 :DQVwithW:04/10/16 23:11:11 ID:yvAg8kuy
視界に入るまぶしい光。太陽をバックに、ユーシャくんの顔が映った。
「よかった、気付いたんですね」
「・・・ええ」と、あたしは上体を起こす。
「僕、MP少ないもんで、あんまり回復できなかったんですが・・・」
立ち上がり、体を大きく動かしてみる。
多少の気だるさが残った。完全に回復はしてないようだ。
「ありがとう、充分よ」
そう答えるあたしの視線は、すでに目の前に立つ大男を捉えている。
マスクに、マントに、ブリーフ・・・こいつが、カンダタ?
これはまた痛いキャラだな。こんなのにやられたのか。
そう考えると無性に腹が立ってきた。

「ガハハハ、どうだ、回復できたか? ちゃんと回復しておけよ。
 死にぞこないに止めを刺しても、面白くないからな!!」
序盤の貧弱ボスキャラの分際で、言ってくれるじゃない。
こんなにコケにされたのは久しぶりだわ。すぐに後悔させてやる!
あたしはカンダタに向かい、走り出した。

32 :DQVwithW:04/10/16 23:15:08 ID:yvAg8kuy
>>28
|∀`)ノ アリガトー、カコスレヲタドッテ マトメテミタヨー

ヽ(´∀`)ノ ワーイ教発足
http://game.2ch.net/ff/kako/1024/10244/1024470060.html

ドラクエの小説スレッドパート1
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0401/25/1029930091.html

ドラクエの小説スレッドパート2
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0410/12/1066825290.html

33 :DQVwithW:04/10/18 20:37:33 ID:+NZOmeML
「メラゾーマ!」
燃え盛る灼熱の炎が、カンダタを包み込む。
カンダタを中心に、巨大な火柱が空に上がった。

「フン、あっけなかったわね」
あたしはユーシャくんを振り返る。
「さあ、行きましょうか、ユーシャ・・・くん?」
ユーシャくんは呆然とした顔で、あたしの背後を指差していた。
とっさに振り返る。そこには燃え上がる火柱。
その中心には、黒くぼんやりとしたカンダタのシルエットがあった。
(燃えて・・・いない? そんな馬鹿な!)
身を隠していたマントを、カンダタは大きく振り払った。
その瞬間、炎は弾け飛び、そして消滅する。

「ガハハハ、残念だったなぁ〜。
 このカンダタマントは攻撃呪文の破壊力を95%カット!
 お子様でも簡単に使える便利商品だ! ちなみに市販はしておらん!」
「なによそれ! そんなアイテムVにないじゃん! 反則じゃん!!」
「マーニャさん、それを言うと、ダイナマイトも反則ではないかと・・・」
「君は黙ってなさい!」
「・・・はい」
「フハハハ、今度はこっちからいかせてもらうぞ!」
カンダタが突進してくる。速い!
その巨体に似合わない俊敏さだった。
繰り出される戦斧を、あたしはすんでのところでかわした。
空中で一回転し、そのまま地上に降り立つ。

34 :DQVwithW:04/10/18 20:39:52 ID:+NZOmeML
「むう、なかなか素早いな」
「・・・・・・」
憎まれ口で返そうと思ったが、言葉が出なかった。
こいつ、強い。少なくとも後半の中ボスくらいの実力はある。
でも何故? こんな序盤にこんな奴が・・・!?
突進してくるカンダタに、再びメラゾーマを放つ。
「同じことだァー!」と、マントで身を隠すカンダタ。
しばらく炎は燃え上がるものの、マントを振り払うと炎は消滅した。

こりゃ、マズイわね・・・。
しかめっ面をしながら前髪をかき上げる。あたしは魔法使い。
魔法を封じられてしまうと、ただの運動神経抜群の美女でしかない。
あたしの非力な力では、こいつにマトモなダメージを与えられるかどうか・・・
こういう時に頼りになるのは、勇者やライアンだった。
だけど、あの時の勇者やライアンほど、ユーシャくんが頼りになるのか・・・
・・・あれ? ユーシャくん・・・?

ユーシャくんは木の陰に隠れて、ひたすら戦況を見守っていた。
「ギルバートか、あんたはッ! 隠れてないで戦いなさいよ!
 か弱い女の子が戦ってるっていうのに! 恥ずかしくないの!?」
「・・・か弱い?」
あんた、後で殺すわ。
「いい子だから戦いなさい」優しく言う。
「僕、レベル10ですから」素っ気ない返事。
「メラゾーマが欲しいのかなぁ?」
「・・・わかりました」
そう言うとユーシャくんは、木陰からカンダタに向かい、小石を投げ始めた。
わぁー、すごいねー。遊び人も真っ青な攻撃だねー。
「メラゾーマ!!」
あたしは付近の木々を焼き払った。

35 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/20 13:31:58 ID:SAoUdJrh
保守

36 :DQVwithW:04/10/20 21:49:54 ID:HAb33lt2
草原の中央部に積もった、膨大な瓦礫の山。
ぽつぽつと生える木々が、めらめらと燃えている。
そんな殺伐とした光景の中、両者は静かに対峙していた。

「ガハハハ、ほれ、次は貴様らのターンだ。好きに攻撃してこい。
 まあ、どう攻撃したところで、俺にダメージを与えられるとは思えんがな」
余裕しゃきしゃきで笑うカンダタ。むかついたあたしがユーシャくんに叫ぶ。
「ユーシャくん、GO!」
「え〜、でも・・・」
「さっさと行けッ!」
「はいっ!」
ユーシャくんは走り出し、カンダタに攻撃を始めた。
ポカッ! ポカッ! ポカッ!
何・・・、この音は?
見るとユーシャくんはひのきの棒で、必死にカンダタを叩いている。
しまった、もうちょっといい武器を買ってあげれば良かった・・・。
カンダタは上海ハニーを口ずさみながら、小刻みに踊っている。
ヤロー、なめやがって・・・

37 :DQVwithW:04/10/20 21:51:48 ID:HAb33lt2
おもむろにカンダタがユーシャくんを蹴飛ばす。
ユーシャくんは転がりながら、草むらの中へ消えていった。
「雑魚すぎて相手をする気にもならんわ。おい、そっちのお前。
 もう魔法は使わんのか? まあ、使ったところで結果は同じだがな」
「あんまり減らず口を叩いてると、後悔することになるわよ」
「ガハハハ、させてみろ! できるものならな!」
あたしは横走りをしながら、カンダタに向かいメラを連射する。
「フハハハ、下手な鉄砲も・・・ってやつか?
 しかしなぁ、メラごときでこの俺にダメージを与えられると思うか?
 こんなもの、我がパーフェクトボディの前では涼風に等しいわい!」
カンダタはマントを使うことなく、その肉体でメラを受け止めた。
命中したメラは一瞬燃え上がるが、その痕にはわずかなアザが残るのみ。
ダメージらしいダメージは、ほとんど与えていないといってよい。

「それそれ、どうした? もう終わりか?
 もっと俺を楽しませてくれよ。これで終わりじゃつまらんぞ!」
「じゃあ、そうするわ!」
あたしは連射するメラに混ぜて、一本のナイフを投げつけた。
それはカンダタの右ももへ、深々と突き刺さる。
「ぬっ!?」驚きの声を上げるカンダタ。その片膝が大地についた。
「これは・・・毒牙のナイフ!」
「ピンポ〜ン♪ どう? 楽しんでいただけたかしら?」
「きッ、貴様ぁ〜!」
うんうん、いいね〜。その怒りに満ちた声。それが聞きたかったのよ。
しかし毒牙のナイフで麻痺させられたのは、カンダタの右足のみ。
どうやら全身を麻痺させることはできなかったらしい。
だが、それで十分!
あたしは懐から、カザーブの町で拾った(盗んだ)毒針を取り出す。
これを急所に当てれば、さすがのカンダタも一撃で御陀仏よ!
メラゾーマを放つ。それをマントで防ぐカンダタ。
奴の視界が遮られた瞬間、あたしはすかさず宙に舞った。

38 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/21 01:33:12 ID:XUdGDHMw
読者ってどのくらいいる?

39 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/21 20:44:50 ID:mMfkTH3b
>38
ノシ

40 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/22 00:06:47 ID:gZYOkn79
ノシ

41 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/22 00:24:07 ID:fcmR2CkD
書き込む奴の3倍ぐらい

42 :DQVwithW:04/10/22 01:26:35 ID:zfdW5wYd
すまん、もしかしてスレ衰退してる?
不評ならキリのいいとこで自主打ち切りいたすorz

43 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/22 06:34:53 ID:zFaYq4HB
安心しる読者はいるレスがないだけ
感想っていうのも書くのがなかなかタイヘンものなのですよ

44 :鏡の中の群像 ◆kcqsUR3J8k :04/10/22 09:15:04 ID:f5iAPWm8
SS無くなったら、それこそ衰退してしまうしなぁ…
俺も楽しみに読んでいる人間の一人なんでぜひ頑張ってください!



45 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/22 09:16:52 ID:f5iAPWm8
ぎやー! 名前消すの忘れてたーー!! org

46 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/22 21:21:09 ID:bkE6qhWj
鏡の作者さんもここ見てたんだね
ここも双子スレも楽しく見させてもらってます
がんばってくださいね、応援してます

47 : ◆kYB5EDmqco :04/10/23 13:42:36 ID:pcobuTHI
突然リアルが忙しくなったので、まだ時間がかかりそうだ。


48 :DQVwithW:04/10/23 16:51:10 ID:Au2tKOj7
りょーかい!がんばります〜!

49 :DQVwithW:04/10/23 19:16:28 ID:zZwyFXRC
カンダタがマントを振り払うと、炎は消滅する。
その瞬間、狙い通りその懐はガラ空きとなった。
心臓に向けて一直線に毒針を繰り出す。
すでにあたしは奴の懐に入りつつあった。
あたしは勝利を確信する。これから防御したんじゃ間に合わない。
しかし、カンダタは逆に懐を開き、その戦斧を天に掲げて叫んだ。
「雷よ!」
天を二つに引き裂くように、一筋の稲妻が走った。
それがあたしに直撃する。凄まじい轟音と衝撃。
あたしは悲鳴を上げる間もなく、気付けば大地に倒れていた。

「ガハハハ、狙いはなかなか良かったぞ。しかぁ〜し!
 このカンダタの斧は、道具として使うと雷を呼ぶことができるのだ!
 非常に危険なアイテムだから、お子様の目の届かない場所に保管してね!」
「そ、そんなアイ、テム・・・」
意識が朦朧としていた。しゃべろうにも、口がうまく回らない。
そんなあたしを満足げに見下げ、カンダタは言う。
「ほれ、俺のブーツを舐めろ。舐めたら命だけは助けてやらんでもないぞ」
「く、くせー足を、出すんじゃ・・・ねー、ウゥッ!」
カンダタはあたしの髪を掴み、その場に持ち上げる。
「生意気な口は慎めよ。俺がその気になりゃ〜、
 この場でお前を好きなようにすることもできるんだぜ」
げ、それだけはヤだ。
「しかしだな、俺のタイプは神取忍のような美女なのだ。
 お前のような貧弱な女には、全く興味はなァ〜い!」そのまま放り投げられる。
瓦礫に落下したあたしは、ごぷっと血を吐いた。
まずい、このままじゃ本当に死ぬ。

50 :DQVwithW:04/10/23 19:19:52 ID:zZwyFXRC
ぐらぐらと歪む視界の中に、瓦礫を踏みしめながらやって来るカンダタの姿があった。
その向こうに、草むらから這い出てきたユーシャくんが見える。
逃げなさい・・・と叫ぼうとしたが、声のかわりに吐血してしまう。
そのまま咳込んだあたしは、死を覚悟した。
「マーニャさん、奴にメラゾーマを!」突如ユーシャくんが叫んだ。
は? 何を言ってるのよ。散々打ち込んだじゃない。効かないのよ、こいつには。
「黙れ、雑魚が。貴様は後できちんと葬ってやる。静かに待っていろ!」
「マーニャさん、あきらめないで!」その声が、一瞬勇者の声と重なった。
あたしはカンダタに指を向ける。そして渾身の声で叫んだ。

「メラゾーマ!」灼熱の炎が放たれた。
「無駄なことを!」案の定、カンダタはそのマントで身を守る。
やっぱり無駄か・・・。そう思うと同時に、体の力が抜けていった。
視界もぼんやりとぼやけてくる。
カンダタを中心に燃え上がる赤。空の青・・・その青の中を、一本の何かが飛んでいる。
あれは、ダイナマ・・・いや、魔法の筒!
袋から魔法の筒を取り出したユーシャくんが、それを燃え上がるカンダタに向けて投げつけていた。
なるほど、カンダタマントは攻撃魔法の破壊力を95%カット。
ならば、物理的な爆発はどうなのか!?
魔法の筒は弓なりに空を舞い、やがて燃え上がる炎に吸い込まれるようにして消えた。
そして、凄まじい轟音とともに、周囲に爆風が吹き荒れた。

51 :DQVwithW:04/10/23 19:23:14 ID:FGrK45nP
地震すごかったね。新潟大丈夫かな?
生まれ故郷なのでちょっと心配・・・

52 :華龍光臨:04/10/24 12:33:30 ID:Nv06f7/I
橋を挟んでの膠着状態。
からくりの兵で埋まった堀を挟んで一瞬動きが止まる。
劉備たちも一瞬動きを止める。
「もう一度来るぞ!」
その声が合図となって再びからくりの兵が動き出す。
得物を構えて…一撃を受ける。
異変に気づいたのは二、三撃の攻撃を受けたときだった。
「…おかしい。」
動きに精細が無く、隙が大きくなった。
からくりには心理戦も撹乱も効かない。
しかし、周りを見渡すと訓練しつくされたような兵の動きは何処へやら。
あちらこちらへ移動してはたまた壁にぶつかっているもの、同士討ちまでし始めた始末。
「どうしたというのだ?」
「…!」
「趙雲将軍!待たせてすまなかった!」
背後から声が聞こえる。
「皆!遅くなった!しかし、これで勝てるぞ!」
ゼボットとトラッド。戻ってきたのだ。
そして、その横には金色に塗られたからくりの兵。
きっとあれが秘密兵器なのだろう。
待ちわびた援軍。ゼボットは劉備の要請に応じたのだ。


53 :華龍光臨:04/10/24 12:34:18 ID:Nv06f7/I
兵舎丸々一つを使って、簡易な研究所を作られた。
怪我している兵士も已む無く移動を迫られた。
ゼボットへの期待の表れだろう。
「このからくり兵は人間を殺すというプログラムを与えられている。」
所々からくりの専門用語が出るがわかるわけもなく。
「それを取り消して新たな命令…というのは適切ではない。」
兵舎にいるのは劉備たちとゼボットのみ。特別に許可された。
「人という感情に近しいものを取り付けた。」
「それがあの、「エリー」というものですね。」
識別のため、金色に塗られたからくりが中庭を闊歩している。
名をエリーというらしい。
「彼女の機能は敵のからくり兵に妨害電波を出して、からくり兵の行動の自由を奪う。それだけだ。」
電波というものはどういうものか知らないが、要するに計略を仕掛けて混乱させるということだろう。
「ゆめゆめ、無駄にからくり兵を壊すな。…手を加えれば人を助けることだってできるのだからな。」
「わかりました。ゼボット殿。」
「てぇ、なると…エリーで敵の足を止めて一気に元凶を断つってことだな。」
ぽりぽりと顔を引っかいて張飛が発言する。混乱しているなりに現状を認識したようだ。
「そうだ。それさえすればからくりを救うことにも、人間を守ることにも繋がる。」
「それでは、作戦会議にご出席願いたい。ゼボット殿。」
「フン。行くか。」


54 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/24 18:39:33 ID:uL9WgaIy
更新お疲れさまです!

>>DQVwithW
今までのギャグ中心もいいけど、最近のほどよくシリアスも混じった展開もいいですね!

>>華龍光臨
ついにフォロッド編も最終局面に入りつつありますな。続きに期待します!

55 :DQVwithW:04/10/25 11:06:49 ID:G0rGBmOy
>>54
|∀`)ノ トンキュー♪

56 :華龍光臨:04/10/28 16:46:51 ID:U/yRqGi4
作戦会議が始まった。
兵の疲弊具合からいって全軍で動くのは到底無理。
さすがにからくりの兵のアジトの最深部までは電波は届かないなど…
ならば、少数精鋭で一気に敵の技師を拘束。抵抗あるならば討ち取るなど。
そしてしばらくするとゼボットの姿が見えなくなっているということに気付く。
「すまない、少し席をはずすぞ。」

「…劉備。」
「そこにおられましたかゼボットどの。」
フンと悪態をつく。
「…共同墓地を作ったそうだな。それは何処だ?」
「ああ。案内しましょうかな?」
「いや、いい。それよりエリーの様子を見ていてくれ。誰かが何かするかもわからんしな。」
エリーを快く思っていないものも多く、破壊しようとするものも多い。
その都度トラッドの仲裁があって戻っていく。
心ではわかっていても、自分の未来のためであってもなかなか許せるものではないだろう。
今、トラッドは作戦会議中である。
「わかりました。」
孤独に慣れていたゼボットだ。
一人になりたいこともあるだろう。
劉備は快く引き受けた。
「…ふむ。このようにも変わることが出来るのか。」
目の前のエリーの姿形はからくりのそれと同じ。
心は勿論ないのだろうが…
今、エリーは間違いなく我々に尽くしている。
それだけは確信している。


57 :華龍光臨:04/10/28 16:48:28 ID:U/yRqGi4
「劉備殿。作戦が決まりましたぞ。」
「おお、趙雲。すまなかったな。」
作戦会議が終わったことだろう。
会議室からぞろぞろと兵が出て行く。
「やはり、少人数での潜入、そして敵技師を討ち取る。とのことです。」
勿論、ある程度からくりに明るいアルスも参加していた。
「エリーの妨害電波の範囲からしてかなりの数のからくり兵を黙らせることはできましょう。」
ゼボットとアルスの話し合いにより、常にからくりの兵に何らかの指示を出している装置があるという結論に達した。
勿論、この装置の破壊も行う。
「ところでアルス、我々が敵技師を倒し、からくりを操っている装置を破壊したとすると、残ったからくりはどうなる?」
「それは…わかりかねます。操り人形の糸が切れたようになるか。凧の糸が切れたようになるか…」
「そうか。いや、すまなかった。」
「いいって事よ。これでやっと攻め込めるんだ。腕が鳴るってもんだぜ!よし!景気付けに一杯酒でも飲んでくるか!」
「翼徳!飲みすぎてすっ転んだら赤っ恥だぞ!程々にな!」
それだけ言って足が厨房に向く。
「わかってるって、兄者!」

翌日、怪我人や一般民に見送られてフォーリッシュを発った。
作戦通り、エリーの撹乱によって混乱を引き起こした後、少数精鋭で敵技師を討ち取る。
これしかない。
これが最後の戦いになることを願って。
劉備たち精鋭部隊はからくり兵のアジトへと向かった。


58 :DQVwithW:04/10/30 08:20:25 ID:0ZnUkseW
吹き抜ける一陣の風が、舞い立つ粉塵を払い去った。
後に残ったのはこんがりミディアムレアなカンダタ。
彼はボフッと煙を吐き、その場に倒れこんだ。
しかし、さすがはファンタジーの世界。
あれだけの爆発を受けたというのに、カンダタのマスクとブリーフは何ともないぜ!
ただ、カンダタマントだけはボロボロになっていた。恐らく物語の都合なのだろう。

僕たちは袋に残った薬草で、HPを回復させました。
さっそくマーニャさんがカンダタに歩み寄ります。
「ホホホホホ、いいザマね。ほれほれ、
 あたしの靴を舐めなさい。舐めたら助けてあげるかもよ」
「フン、そんなことはできん。好きにしろ」なかなか潔い奴です。
命乞いをしないあたり、さすがは盗賊の頭といったところでしょうか。
その態度を見て、マーニャさんの顔に不満の色が浮かびました。
「生意気な口をきくと、ユーシャくんがあんたを犯すわよ」
ヘイ、ユー! 何言ってんの?
「フン、やれるものならやってみろ」
マーニャさんが僕に視線を送ります。
「・・・見たいんですか?」
「・・・・・・」マーニャさんは青い顔で首を横に振りました。

59 :DQVwithW:04/10/30 08:22:03 ID:0ZnUkseW
「ならば!」マーニャさんがカンダタに組み付きます。
「何をするッ!?」そのままカンダタのマスクに手をかけました。
「あんたのマスクを剥がす。そして素顔をネットで晒しちゃる!」
「う、うぉ! やめろ、それだけはやめてくれ〜ッ!」
マスクを引っ張るマーニャさんに、それに必死で抵抗するカンダタ。
あのマスクの下には何があるのでしょう。非常に興味が湧きました。
気付けば僕もカンダタのマスクを引っ張っています。
「やめッ、やめんか! 後悔するぞ!」
「ええ〜い、よいではないか! 減るものではなしッ!」
そこですぽんと、マスクが抜けました。

      ______   
     r' ,v^v^v^v^v^il 
     l / jニニコ iニニ!. 
    i~^'  fエ:エi  fエエ)Fi
    ヽr      >   V 
     l   !ー―‐r  l
 __,.r-‐人   `ー―'  ノ_
ノ   ! !  ゙ー‐-- ̄--‐'"ハ ~^i
 ヽ ! ヽ、_     _.ノ  i  \
ヾV /              ! /.入
From ドラえもん のび太のFFDQスレ より

その顔は、きれいなジャイアンでした。
ひときわ冷たい風が、木の葉を空に舞い上げます。
しばらくの沈黙の後、うつむき加減のマーニャさんがつぶやきました。
「・・・ごめん。何となくごめん。こんなオチでごめん」
「だ、だから取るなって言ったのにィィ〜〜〜!!」
カンダタは、号泣しながら走り去りました。

60 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/30 08:55:38 ID:8eynyaDz
Σ(´Д`; )ジャイアンか!!

61 :DQVwithW:04/10/30 19:50:25 ID:ABV0FL04
そんなこんなで、僕たちはロマリアのお城にいます。
結局カンダタは捕まえられませんでした。
代わりに捕まえたのはカンダタの子分。
僕たちは王様の前で、今回の出来事を報告しています。

「まあ、そーいうワケで、こいつらが金の冠を奪ったのよ」
「すんません、マジすんません」
子分にはとりあえず謝っとけという、マーニャさんのきつい指示が下されてます。
「なるほど、犯人は巷で噂のカンダタ一味であったか」
「まあ、要約するとそーいうことね」
「すんません、生まれてきてすんません。生き長らえてすんません」
何か子分さんの人格、半ば崩壊しちゃってますね。
「よし、こやつを牢に放り込め!」
ブツブツつぶやく子分を、兵士が引っ立てていきます。
「よくぞ金の冠を取り返してまいった。約束どおり恩賞を与える。
 しかしな、先日金の冠とともに莫大な資財までもが奪われ、
 我が国にはそちらに報いるだけの資金が不足しておるのじゃ・・・」
王様、王様、犯人は目の前にいますよー。
「そこで提案なのじゃが、どうじゃな?
 褒美として、わしに代わってこの国の王様をやってみるというのは?」
「え、いいの? マジで?」
「うむ、マジで」
「そんじゃ、遠慮なく」
そういういきさつで、マーニャさんはロマリアの女王様になりました。
ええ、僕、勇者なんですが、完全に存在無視されちゃってます。
向こうでは、立ち去る王様を大臣がつかまえ、何やら耳打ちをしてました。
「王様、よいのですか? あんな約束をしてしまって・・・」
「よいよい、王様とは案外退屈な職業なのじゃ。
 冒険者風情に務まるものではない。どうせすぐ音を上げるであろうよ・・・」

62 :DQVwithW:04/10/30 19:51:31 ID:ABV0FL04
「ほーっほっほっほほ!」
玉座にマーニャさんの高笑いが響きわたりました。
「さあ、あたしの靴をお拭き」
「はいはい・・・」
僕はマーニャさんのハイヒールを布で拭きます。
僕の職業は女王様の専属奴隷。
これはご褒美イベントの筈なんですが、
何か僕のランク、一般市民よりも下がってます。
そんな僕の思いをよそに、マーニャさんは大臣を呼び寄せて言いました。
「ねえ、思ってたんだけどさ。この国のギャンブル場って、ショボいよね」
「ですが、あの闘技場は世界でも最先端の・・・」
「スロットがないとギャンブル場とはいえないのよっ!」
「は、はあ・・・」
「スロット50台追加! あとカードゲーム。
 それにスライムのレース場も欲しいわね。手配しなさい」
「ですが、予算が・・・」
「税率上げればいいじゃん。兵士の賃金もカットしなさいよ」
「そ、それはさすがに・・・」
「逆らったら死刑にするわよ」
「は、はいっ! しばしお待ちを・・・」大臣は退出します。
すげえよ、あんた。暴君の素質たっぷりですね。
「あとはどうしようかしら? そうだわ、石原軍団を買収しましょう。
 それで王宮内にホストクラブを作るのよ。いい考えだと思わない?」
「せめてジャニーズ事務所にしましょうよ・・・」
「あんな若僧集団のどこがいいのよ?
 まあいいわ。ついでにそっちも買収しときましょう」
欲望まっしぐらですね。おぼっちゃまくんを彷彿とさせる浪費っぷりです。
それにこのまま放っておくと、この人、新たな魔王になりかねないと思います。

63 :DQVwithW:04/10/30 19:54:01 ID:ABV0FL04
翌日、玉座のマーニャさんの前では、ロマリアの(元)王様以下家臣一同が土下座してました。
「どうか、どうか先日の約束はなかったことに・・・」
「えー、約束じゃん。あたしを王様にするって言ったじゃん」
「そこを、そこを何とぞ・・・」
「やだ」と、マーニャさんは玉座で足を組み替えました。しばらく沈黙が続きます。
やがて王様が立ち上がり、額に青筋を立てながら叫びました。
「ええい、もはやこれまで! 者ども、力ずくで王位を奪い返すのじゃ!」
王様はもはや、水戸黄門の逆ギレ悪役モードです。
その叫びを合図に、百人を越える兵士さんたちが、一斉に襲い掛かってきました。
「ふふん、いい度胸じゃない。あんたたちなんかベギラマで・・・」
その瞬間、僕は背後からマーニャさんに組み付きました。
マーニャさんは驚いた顔で言います。
「ブルータス、お前もかッ!!」
ブルータスって誰だよ!?
「マーニャさん、いい加減にしましょうよ。
 僕たちの冒険の目的は、こんなことじゃないでしょう?」
「やだやだ、あたしは館ひろしの"泣かないで"を生声で聞きたいのよー!」
「ディナーショーに行け。ディナーショーに!
 そんな野望のために一国を乗っ取らないでください!」
そんなこんなの間に、僕たちは兵士に捕らえられてしまいました。
そのまま城外に放り出されます。

しばらく僕たちは呆然とお城を眺めていました。
やがてマーニャさんが城壁を蹴り付けながら言います。
「ちくしょー、いつかこの国にテポドン打ち込んでやる」
「物騒なこと言わないでください。できもしないくせに・・・」
「できるわよ。北の将軍様にお願いすればいいじゃん」
「そんな人物、この世界に存在しませんから」
「ああー、くやしーッ!」
マーニャさんはそう叫び、ひときわ大きく城壁を蹴り上げました。
日は西に傾き、風が冷たくなってます。
今夜は野宿を覚悟したほうが良さそうですね・・・。

64 :DQVwithW:04/10/30 19:55:26 ID:ABV0FL04
>>60力技ですまん!

65 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/31 10:23:37 ID:s4w1TnFS
北の将軍様ワラタ
あいかわらずおもしろいね

66 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/31 18:12:41 ID:dCx/iZrP
あげ

67 :DQVwithW:04/10/31 23:21:31 ID:zeYlNx2I
>>65
|∀`) アリガトー♪

68 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/03 21:18:43 ID:SSQiFOeT
ほっしゅ

69 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/04 14:10:02 ID:N+9Uoi7Z


70 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/05 08:27:25 ID:FMa7W4xl
クソスレ晒しあげ

71 :DQVwithW:04/11/06 20:27:43 ID:CnctSTW5
びゅうびゅうと容赦ない北風が吹き付けます。
「さ、寒ッ!」マーニャさんは叫びながらミンクのコートの袖を掴み、身を覆いました。
僕たちはカザーブの村からさらに北上し、ノアニールという町を探しています。
「本当にこんな場所に町なんかあるの?」
「カザーブでの情報ですから、間違いないと思うんですが・・・」
僕も言いながら不安になってきます。
通っている場所は、もはや道とは呼べない獣道。
この先に本当に人の住んでいる町があるのでしょうか。
聞けばカザーブとの連絡もこの数年ないらしく、モンスターに滅ぼされている可能性も大です。
やがて、前方を指差しながらマーニャさんが言いました。
「あ、あれじゃない?」
その先にある木々の合間、そこにはツタにびっしり覆われた壁らしきものが見えていました。

「・・・・・・」
ノアニールに到着した僕たちは、ただただ絶句しました。
草木は伸び放題。外壁や民家はびっしりツタに覆われ、人の気配は全くしません。
「どういうこと・・・ですかね?
 モンスターに滅ぼされちゃったんでしょうか?」
「まあ、そんなとこじゃない?
 とりあえずどこかに泊まりましょう。寒くて仕方ないわ」
膝丈ほどまで生い茂った草をかき分け、町中へと入っていきます。
程なくして、突然マーニャさんが悲鳴を上げて飛び上がりました。

72 :DQVwithW:04/11/06 20:29:04 ID:CnctSTW5
「ひゃあ!」
「・・・?」
「な、何か踏んだ!」
「わっ、これは!?」
それは道端に倒れこんだ人でした。
「し、死体!?」
「・・・いえ、この人・・・」
鼻ちょうちんを浮かべながら寝ています。気持ち良さそうな寝顔ですね。
時折『Oh,yes...Oh,yes』とか寝言をのたまってます。
「驚かすんじゃないわよ!」
マーニャさんがそのおじさんを蹴り上げました。
おじさんは数メートル転がります。だけどおじさんは眠り続けました。
すごいです。のび太くんを彷彿とさせる爆睡っぷりです。
「・・・いい度胸してるじゃない」
マーニャさんが懐から毒針を取り出しました。すかさず僕はマーニャさんを制止します。
「駄目ですよ、そんなの使っちゃ!」
「大丈夫よ、ちょっとちくちくさせるだけだから」
「いや、下手すりゃ即死ですから。やめてください!」
「ええーい、離せい! 天誅でござる!」
しばらく揉み合います。やがて、マーニャさんの力がふっと抜けるのを感じました。
ほっと胸を撫で下ろしている僕を尻目に、マーニャさんが呆然とつぶやきます。
「ユーシャくん・・・あれ」
「はい?」
その指差す先、そこにはおじさんとは別の倒れ込む人の姿がありました。
「あそこにも・・・」
そっちには同じく倒れ込む女性の姿。
「どうなってるのよ、これ!?」

73 :DQVwithW:04/11/06 22:41:35 ID:v/Y6Iic0
「メラ!」宿屋の暖炉に火が灯りました。
ちなみにここはノアニールの宿屋なんですが、宿の店主も宿泊客もみーんな眠ってます。
先程、外で見つけたおじさんやお姉さんもみんな寝てました。
要するに、この町の住人みんなが眠っているようです。
「でも、いったいどうして、みんな眠ってるんでしょうかね?」
「魔法みたいね。多分ラリホーの超強力版みたいなやつだと思う」
「そんな呪文、あるんですか?」
「あるんじゃない? 実際こうして住人がみんな寝てるんだし」
「適当ですね」
「・・・とにかく、明日はカザーブに戻るわよ」
「え、ここの住人は・・・」
「別にいいじゃない。苦しんでるわけでもなし、みんな幸せそうに寝てるんだから」
「でも、このまま放っておくのは・・・」
「あたしはねぇ、こういう陰気っぽい場所が大っ嫌いなのよ。
 そんじゃ、あたしはシャワー浴びて寝るから。ユーシャくんは隣りの部屋を使ってね」
僕は半ば強制的に、部屋から追い出されました。そのまま隣りの部屋のドアを開けます。
その部屋には、マッチョなお兄さんが全裸で寝てました。
無言のままドアを閉めます。そのまま僕は宿屋を出ました。

日が傾く中、近隣の民家を探索します。
ぶっちゃけ泥棒なんですが、
マーニャさんいわく『窃盗は勇者の特権』らしいのでノープロブレム。
とある民家のタンスから、皮の腰巻を発見。
今の鎖かたびらよりも守備力高そうでしたがスルーです。
だって寒そうなんだもん。風邪ひきますよ、絶対。
外に出ると周囲の暗闇がかなり深くなっていました。
住人があの状態なので、家に明かりを灯す人もいません。
僕は太陽が姿を消さないうちにと、宿屋への道を急ぎます。
その途中、不自然なものを発見しました。
「あれは・・・」
町の外れの方にある一軒の民家から、明かりがこぼれていました。
(起きている人が・・・いる?)僕は宿に帰るのも忘れ、そちらに歩みを進めました。

74 :DQVwithW:04/11/06 22:44:39 ID:v/Y6Iic0
「ごめんくださ〜い」ドアを叩きます。
ドタドタ、ゴッ・・・「あうちッ!」ガラガラガッシャン! ダダダダダ!
中で大きな音がし、ほどなく一人の老人が姿を現しました。
「あ、あんたは・・・!?」
「えーと、旅の者なんですが・・・その、この村って・・・」
「おお、あんたみたいなのを待っておった。
 とりあえず上がりなされ。カモン、カモナマイハウス!」
「え・・・」
強引に老人は僕を中へと引き入れます。
そして、聞きもしないのに町のことを語り始めました。
「この町はな、エルフ様の怒りを買ってしまったんじゃ。
 もう十年以上この町の住人は眠ったまま。どうか助けてくだされ!」
「え、十何年も・・・ですか?」
「うむ、ちなみにワシは出かけていたんで助かった」
「そーじゃなくて、あなたは十何年もここに・・・?」
「そうじゃよ。食べ物は自給自足。
 食べるかね? これは家庭菜園で取れた巨大シイタケじゃ」

そんなマタンゴみたいなキノコはいりません。
そーじゃなくて・・・それだけ時間があったんなら、自力で助けを呼ぶなり努力しろよ。

「エルフ様は西の森に住んでおる。頼んだぞ!」
「え・・・?」僕、承諾してませんが。
「頼んだぞ!」
「いや、だから・・・」
「頼んだぞ!」
何かエンドレスっぽいので、つい「はい」と答えてしまいました。

75 :諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/11/08 21:22:50 ID:6JkTnage
携帯からです。
公開Proxy規制にひっかかりました。
申し訳ありません。

76 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/10 05:12:15 ID:+7q/RZRn
あちゃー。
めげずに華龍光臨がんばってくださいー!

77 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/13 13:50:42 ID:ZuJA55nT
人いないな。

78 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/13 18:35:38 ID:FmymDUeT
test

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