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めぐれメタルの冒険 1.5 run away

1 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/02 19:33:57 ID:JU8In/dF
前スレ
めぐれメタルの冒険
http://game8.2ch.net/test/read.cgi/ff/1078721055/ (dat落ち)

前スレのログ(ラトーム◆518LaTOOcMさん多謝)
http://yotsuba.saiin.net/~1001ya/alflailawalaila/log/1078721055.html

°+
  。゜〜⌒ーっ
  こ ・∀・ _つ
   こ__⊃


2 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/02 19:43:06 ID:Fo9aUQ7u
22222222222222222222222

3 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/02 19:45:29 ID:Zg6/f2f3
はぐれメタルはニヤリと微笑んでいる

4 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/02 19:53:06 ID:Fo9aUQ7u
パク4様もget

5 :書き手  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:38:10 ID:UifR9wWg
>>1代理ありがとうございます。

このスレは前スレの続きです。
もしこのスレに付き合ってやろうという奇特な方がいらっしゃいましたら、まずは前スレをご覧ください。

↓時間が空いたのであらすじです。
ネタバレを含みますので初めての方は↓を見る前に前スレを確認した方が良いと思います。

------

○あらすじ
はぐれメタルのはぐりんは旅に出ていろいろな者に出会いました。そしてある魔物の住処についたとき・・・。

○現在の登場人物

・はぐりん はぐれメタル 本編の主人公。旅の途中。
・はぐメタ はぐれメタル 現在行方不明。
・スタスタ はぐれメタル 迷いの森で待っている?
・ゆうぼう はぐれメタル あらゆるモンスターに復讐を考える。

・ピエール スライムナイト サスケというスライムに乗る。
・アーサー スライムナイト スタリオンというスライムに乗る。
・メタリン メタルスライム はぐメタ・ゆうぼうと同じ住処のメタルスライムで唯一の生き残り。
・マグマン マグマスライム 熱いスライム。

・住処の魔物たち 襲われた住処の魔物たち。スライム族やオークなど。

・邪悪な騎士 急襲してきた正体不明のスライムナイト(?)。二匹いる。
・邪悪なスライム 同上。二匹いる。

○現在の状況
急襲してきた邪悪な騎士に応戦。

6 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:40:11 ID:UifR9wWg
僕は邪悪な騎士の攻撃を避けた!
・・・はずだった!

しかし僕が動くよりも早く!僕が考えるよりも早く!その刃は僕の体を斬り裂いていた!

ギギギイィィン!
鋼の牙で鋼の鎧を引っかいたような嫌な音が辺りに鳴り響く!

・・・大丈夫!
音とは反対に僕は軽傷だ!
僕はそう思って邪悪の騎士の方に顔を向ける。
しかし僕が振り向いた先には既に騎士はいなかった!

!?
背後から何かが僕を切りつける!
なんという早さだ!
僕よりもずっと早い。逃げるときのスタスタに匹敵する早さだ!

間合いを取らなくてはやられる!
「イオラ!」

僕はその場で爆発を起こした。
狙いは真下だ!

僕は爆風で吹き飛ばされた。
同時に騎士も吹き飛ばされたはずだ。

周りを見渡す。
いない!?どこだ!?
影が僕に覆いかぶさる!
上だ!

7 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:41:20 ID:UifR9wWg
真上から斬りつけてきた刃を僕は体をよじらせてかわす。

そうだった。騎士ははじめに空から降りてきたのだった。
よく見れば悪魔の様なスライムには羽がついている。
迂闊だった。

しかしこの爆風の中ならば自由には動けなかったのだろう。
判断が早かったこともあって僕は初めて邪悪な騎士の一撃を避けることが出来たのだった。

「イオラ!」
僕は更にイオラを唱え、騎士にぶち当てることに成功した。
騎士が爆発に巻き込まれて吹き飛んでいく。
僕は体勢を整えてそのまま着地する。

邪悪で恐ろしく強い騎士といえども生身のはずだ。
これで間合いが取れるはず・・・。

だが僕の考えとは裏腹に騎士は一瞬の間もおかず、再び襲い掛かって来た!
呪文が効かない!?
いや、違う!
鎧にヒビが入っているし、スライムも傷ついている。
傷ついても気にせず襲ってくるのだ!

予想と食い違ったためとっさの判断が追いつかない!
僕は目を瞑り身を固めた!

8 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:43:02 ID:UifR9wWg
キィィン!

?・・・音はしたものの痛みがない。
目を開けると目の前にピエールが立っている。
邪悪の騎士の剣を自らの剣で防ぎ、残った片手を騎士の顔に向けた。

「イオラ!」

「グゥッ!」
邪悪な騎士が始めて声を出す。
小さいものの明らかに苦悶の声だ。
とても高い声だがどこかおぞましい。

騎士もやられたまま黙ってはいない!
崩れかけた不安定な体勢のまま、下から上へと斬り返す!
ピエールは兜にかすりながらもその刃をかわし、縦に斬り付けた!
「うりゃ!」

騎士の愛スライムが羽を動かし変わったステップを取る!
騎士を捉えたかのように見えたピエールの攻撃も済んでの所でかわされてしまう。
「ちぃぃ!そりゃ!」
更にピエールが追撃する!
しかしその攻撃はむなしく空を斬るだけだった。

邪悪な騎士は間合いを取って体勢を整える。
しかし今度はそのまま襲ってはこない。
三度攻撃を防いだピエールを警戒したのだろうか。

9 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:44:24 ID:UifR9wWg
「こいつらだ。」
ピエールがぼそりとつぶやく。

「ピエー・・・あっいや、ピエールさん。」
なんということだ。あまりに混乱していたため、いつの間にか呼び捨てにしてしまっていた。

「私達の古城を襲ったのはこいつらだよ。こいつらに情などは期待しない方がいい。」
「アーサー無事か!アーサー!仲間の仇!ここで討つぞ!」

「僕は今集中しているから話し掛けないでくれないか?」
周りを見渡せばアーサーさんが一人でもう一匹の邪悪な騎士と戦っている!
善戦しているものの明らかにアーサーさんの方が分が悪い。

他の者はどうしているのだろうか。

「一度ここに集ろう!」
僕は大声でそう叫んだ。
「一人でいたら危険だ!」
更に大きな声で叫ぶ。

「そうしよう!」
後ろの方で声がした。
聞いたことがある声だ。確かめてみればマグマスライムのマグマンさんだ。
二匹のマグマスライムと一緒に三匹で邪悪なスライムの一匹と戦っている。

もう一体の邪悪なスライムは何処だ!?

ズシン!
何か大きな物が落ちた音がする。
オークが大きな大木を投げ捨てたのだ。
その砂埃の中から最後の一体である邪悪なスライムが顔を現した。

10 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:45:20 ID:UifR9wWg
なんとその邪悪なスライムが意外なことに口を開いた。

「お話してあげるくらいの情はあるよ。アハハハ。」

まさか口を開くとは思っていなかった。
僕が呆然としていると邪悪な騎士との戦いを切り上げたアーサーさんが話しながらやってくる。
「騎士の方は無口だよ。斬られた時すら何も言わない。」
「逆にスライムの方は・・・斬っても斬り足りないほど生意気なのだ。」

マグマスライムが三匹。ボロボロのオークが一匹。オークと一緒に居たと思われるバブルスライムが一匹。
そして僕たちが三匹。合計八匹だ。
なんて少ないんだろう。騒がしかった数十分前が嘘のようだ。

・・・!
「・・・メタリンさんは!?」

ピエールさんが死体の山を見つめて答える。
「メタルスライム特有の・・・逃げ出している癖・・・なら・・・まだいいんだがな。」

今すぐ死体の山にメタリンさんがいるかを確かめるのは不可能だ。
今はあいつらをどうするか考えなくてはならない。

「ハハハハ。一息ついた?」
邪悪なスライムがニヤニヤしながら話しかけてくる。

ピエールさんが口を開く。
「念のために聞いておこう。何故ここを襲う。そして何故私たちの古城を襲った。」

11 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:47:45 ID:UifR9wWg
「アハハハ。ああ、あそこの生き残り?生き残りが居たんだー。君ラッキーだね!ラッキー!」
「子供も逃さず、ちゃーんと殺したはずなんだけどな〜。でも馬鹿だよねー。また僕たちの前に出てくるなんて。アハハハ。」

ピエールさんがぎゅっと口を噛み締める。
アーサーさんが横から口を出す。
「答えになってないなあ。頭が悪いのかい?」

「アハハハ。何で襲ったかって命令されたからだよ。め・い・れ・い。アハハハ。嘘。楽しいから。アハハハ。それも嘘だけどね。本当は涙を呑んでぐちゃぐちゃにしてるんだよ。アハハハ」

「こいつらと話す価値なんてなさそうだよ?ハハハハ。」
もう一体の邪悪なスライムが相棒に確かめる。

「こいつらは生意気だが、真に許せんのは騎士の方だ。古城の子供たちは私の目の前で奴らに殺された。」
ピエールさんがそういうと剣を抜いた。

「アハハハ。やっぱり歯向かってくるみたいだよ。あいつらみーんな弱かったのにねー。力がないから死ぬんだよ。ボクたちの相手じゃなかったなー。子供なんて泣いて命乞いを・・・」

ピエールさんが飛び出す!
手をかざしイオラを唱えるようだ!

一匹の邪悪なスライムが何かを唱える・・・マホトーンだ!
ピエールさんが呪文を唱える前に呪文を封じられてしまう!

12 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:48:48 ID:UifR9wWg
更に邪悪な騎士が飛び出す。鎧の損傷具合から先ほどまで戦っていた騎士だと分かる。
剣を持っていない!?
なんと剣は鞘に収められている!

騎士の両手に閃熱がこもる。辺りの温度が上がっていく!
兜の下で騎士は笑ってでもいるのだろうか。

子供の様な、女の様な、不気味なほど高い声がしっかりと呪文を唱える。
「ベギラゴン!」

同時にこちら側からもベギラマが飛ぶ。
マグマンさんたちだ!
ベギラゴンとベギラマ数発が相殺する!
しかし明らかにベギラゴンの方が勝っていた。

ベギラゴンの閃熱を受けて燃えながらピエールさんが後方へ吹き飛んでいく。

後ろを覗くとピエールさんがサスケ君ごと倒れこんでいた。息はある。
比較的軽傷なのはマグマンさんたちのおかげだろう。

ピエールさんの方を見ていると前の方でアーサーさんの声がした。
振り返れば剣を抜いて空を仰いでいる。
「だめじゃないかピエール。口車に乗っちゃあ。僕たちが何で生き残れたのか。何のために戦うのか。忘れたのかい。」

剣をゆっくりと天に向ける。

「冷静になりなよ。怒り狂って勝てるほどあいつらは温くないぞ。」

13 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:49:36 ID:UifR9wWg
少しずつ声が大きくなっていく。

「好きなように言わせてやればいいじゃないか!少なくとも容姿は僕たちが圧勝している!」

顔を宿敵の方に向け、更に剣先を向ける。

「僕は決してそこの彼の様な争いを好む醜い男ではないが、仲間の仇が目の前に居るとあれば仕様がない。」
「ああ、力が足りず救えなかった幼き少女。我が耳に刻み込まれた少年の最後の言葉。仲間達の死を借りても逃がせなかった子供達。」
「その雪辱、その悲しみ、その恨み、その全てに今この地で葬り去られた仲間たちの魂すらも乗せて『愛スライム』ドゥン・スタリオンと共に晴らして見せよう!」

ピエールさんが起き上がってこっちにきている。ボロボロだ。

アーサーさんには何も言わずに話し始める。
「オーク君は私やアーサーと共に騎士と戦ってくれるかい。」
「はぐりん君とマグマン君たちはスライムの方を頼む。」
「バブルスライム君は直接戦わず私達の援護を頼む。」

「奴らにはもう何も奪わせはせん!」

邪悪なスライムがニヤニヤと笑いながら二匹で話している。
アーサーさんとピエールさんを馬鹿にでもしているのだろう。

「分かったよ!」
僕は出来るだけ明るい声で返事した。
他の者も返事をする。

マグマンさんたちのベギラマを合図に後半戦が始まった!

14 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:51:28 ID:UifR9wWg
マグマンさんたちのベギラマは一発はスライムにかわされ、もう一発はスライムに当たった。
そして最後の一発は騎士の方へ飛んでいったが片手で弾かれてしまった。
騎士には余り閃熱は効果がないみたいだ。

ピエールさんが残った騎士に斬りかかっていく!
アーサーさんはケガの酷いオークさんの回復をしているようだ。

僕はスライム二匹にイオラを叩き込んだ。
スライムたちは避けようとしたが間に合わなかったみたいだ。
騎士たちに比べれば実力が低い。

しかしスライムたちも黙っていない。
一匹が僕にマホトーンを!もう一匹がマグマンさんたちにマホトーンを唱えた!

マグマンさんと一匹のマグマスライムが嫌な顔をしている。呪文に掛かってしまったのだろう。
もう一体のマグマスライムはメラミを唱えてスライムたちに応戦した。

「僕に呪文は効かないよ!」
僕はそういうと更にイオラを叩き込む。

「ふん。キミのよっわいイオなんか効かないよ!アハハハ。」
一匹のスライムが傷つきながらも笑っている。
口が減らない奴だ。

もう一匹のスライムが挑発してくる。
「もっと撃ってごらんよ!もっと!ハハハハ!」

・・・そこまで言うなら撃ってやる!
「イオラ!」

爆発が起こる。スライムたちは身を固めているようだ。
何か対策があるのかと思えば何もないなんて・・・。

15 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:54:57 ID:UifR9wWg
そのときアーサーさんの声がする!
「後ろだ!はぐりん君!」

僕が振り返るとそこには剣を構えた騎士が立っていた!
これを狙っていたのか!

ズパァァン!

嫌な音共に僕は斬り捨てられてしまった。
無防備な状態で斬られてしまったのだ。

うっぐぅ・・・!深手を負ってしまったみたいだ・・・。

アーサーさんがやってきて騎士を追い払う。

深手を負っているのは僕だけではなかった。
オークさんも倒れこんでいる。
スライムたちは騎士が抜けるタイミングを計っていたに違いない。

僕に止めを刺そうとスライムたちが迫ってくる。
そこに飛んで来たのは一発のベギラマだ。

三匹のマグマスライムが邪悪なスライムたちと対峙している。

「呪文も使えないのに何をするのかな。アハハハ。」

スライムの笑い声が聞こえる。

「俺達の特技を知らないようだな!教えてやるさ!」

マグマンさんがそう叫ぶと地面が揺れ始めた!

16 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:56:26 ID:UifR9wWg
マグマンさんが叫ぶ!
「くらえぇ!」

・・・しかし何も起きない。

「くそっ失敗か。」

「アハハハ。笑わせてくれるね。アハハハ。」
「ハハハハ。ハハハハ。ハハハハッ!?」

次の瞬間一本の火柱が一匹のスライムを包み込んで吹き飛ばした!
残されたスライムが呆然として眺めている。
呪文が使えないもう一匹のマグマスライムがニヤリと笑った。

火柱を食らった邪悪なスライムは焦げ付きながら戻ってきた。
それなりにダメージがあったようだ。

マグマンさんが僕に「休んでいて。」といってくれる。

しかし・・・これじゃあまたお荷物・・・。
僕が無理に体を起き上がらせようとしたら、突然何かが僕を捕まえて森の奥に連れこんで行く!

邪悪なスライムもマグマンさん達も戦いに夢中で気づかない!
森の奥に入ると僕は放り投げられた。

僕の目の前にはなんとベホマスライムたちが立っていた。
そのうちの一匹が僕に手をかけたかと思うと見る見るうちに傷が癒えていく。

僕が「何で・・・」と聞こうとしたら、聞き覚えのある声がした。
メタリンさんだ。
「へへへっ。ただ逃げるんじゃもったいないから。みんなに知らせてきたんだ。」

17 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/02 22:59:40 ID:UifR9wWg
よく周りを見渡せばいるのはベホマスライムだけじゃない!
入り口に集ってなかった残り半数の住処のモンスターたちが集っている。

「へへへっ。これから突撃するんだよ。僕は逃げるしかないんだけどね。」
「僕のように弱い奴は他人の手を借りれることしか出来ないんだ。勝手に逃げてごめんよ。」
「僕はこのベホマン君たちと組んで傷ついた仲間をこっそりここに連れてきて治療するよ。」
「意識が戻らないモンスターもここなら安全だ。」
「オーク君も助けたかったけど、目立つところにいるからみんなが飛び出してからだね。」

すごい。これだけの人数でいっせいに攻撃すれば騎士だって倒せるかもしれない。
もし誰かがケガをしてもここに運べば助かる。
ピエールさんの言うように奴らにもう誰も奪わせないことが可能だ!

「ベホマンさんありがとうございます!」
僕はベホマンさんに深々とお辞儀をした。

ベホマンさんは無言で触手をふわふわさせて笑っている。

そして僕が最初に飛び出してイオラを唱えることが決まった。
いっせい攻撃の合図を取れるのは戻っても目立たない僕だけだからだ。

・・・このままあいつらの好きにはさせない!

18 :書き手  ◆F/WveZadCU :04/11/02 23:02:52 ID:UifR9wWg
今日はここまでです。
続きは明日投稿します。
明後日まで連続で投稿して普段のペースに戻る予定です。

普段と違い積極的にスレを立ててしまいましたが、やはり最後まで書きたい・読んでもらいたいという気持ちからなのでご容赦ください。
それではまた。

19 :喋るホウキ ◆SXCV.2heRo :04/11/03 16:44:11 ID:jzVfRO1D
うわああ!!
見つけた時、かなりビックリしました!!
ハァハァ…まさか続きが見れるなんて思ってなかった、これ夢ですか!?
一足早いクリスマスプレゼントをもらったかのようです!

がんばれーがんばれー。そしてお疲れノシ

20 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/03 21:12:17 ID:/wfyesKf
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 アーサー!アーサー!
 ⊂彡
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 アーサー!おっぱい!
 ⊂彡
  _  ∩ピタ
(; ゚д゚)   ・・・ ・・・

  _  ∩
(; ゚∀゚)彡 アーサー!アーサー!
 ⊂彡

正直アーサーの方が好き。

21 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/03 22:23:30 ID:utRLlJf2
復活ありがとうございます。
今回も乙。
しかも連投予告とはっ!
作者さんGJ!

22 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:20:01 ID:TNfc3w/0
僕はすぐに森を飛び出した。
マグマンさんたちがこっちを見て驚いている。
僕がぴんぴんしているからだ。

邪悪なスライムが悪態をつく。
「ふん!どんな魔法を使ったのやら!」

ピエールさん達と戦っていて邪悪な騎士達は余裕がない!
バブルスライムさんが毒を振りかけて援護もしている!
今がチャンスだ!

「くらえ!イオラ!」

大きな爆発が邪悪なスライムたちを覆う!
そしてそれと同時に多くのモンスターがなだれ込んできた。

「なっなに!?」
邪悪なスライムたちが戸惑っている。
オークをメタリンさんが運んでいくのが見える。

騎士達も何が起こったかわかっていないようだ。
多くの呪文が飛び交い騎士やスライムを攻撃していく!

しかし騎士達は獲物が増えたばかりだといわんばかりに攻撃を続けている!
攻撃を避けては斬りつけ、呪文をかわしては斬りつけ、ピエールさんやアーサーさん以外は攻撃に対処できていない。
スライムたちも呪文の大半をかわしている。

大勢で戦っても無意味なのだろうか。
いや、違う!
少しずつ少しずつだが邪悪な者達が押されている!

23 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:21:46 ID:TNfc3w/0
しかしここで安心は出来なかった。
メタリンさんや普通のスライムさんたち、医療班(こう名付けたいと思う)によって運ばれる者たちも少なくなかったからだ。
もっとも傷ついた者も死なないうちに治療され、再び戦地に戻ってくる。

邪悪なスライムたちも流石に変だと思ったのだろうか、周りを見渡し始めている。
しかし気づかれるわけにはいかない。

「イオラ!」
僕は様子をうかがっている二匹にイオラを叩き込んだ。

「ベギラマ!」
「メラミ!」

僕が呪文を唱えるとほぼ同時に他の者も呪文を唱える!

一匹の邪悪なスライムが僕に向かってくる!
僕はその攻撃をかわして更にイオラを叩き込む。

だが邪悪なスライムは身を固めてイオラに耐えきった!

「呪文が効かないといったが、これならどうだ!」

邪悪なスライムの一撃が僕を襲う。
痛くはない・・・が・・・。
なんだ。これは。突然睡魔が襲ってくる。

「ハハハハ!眠りながら死ね!」
おぼろげながら邪悪なスライムが空高く舞い上がり攻撃してくるのが分かる!

体が動かない。頭が働かない。
しかし僕は攻撃を食らわなかった。
一匹のマグマスライムが僕を庇ったからだ。

24 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:24:21 ID:TNfc3w/0
「マグノーーーフ!」
マグマンさんが大声で叫ぶ!

その声で僕は意識がはっきりした。
イオラで邪悪なスライムを撃退し、マグノフと呼ばれたスライムの方へ顔を向ける。

・・・よかった。深手だが息がある。
「すみません。僕のために。」

僕はどうしようもなく申し訳ない気持ちになった。

「気にしなくていい。呪文の使えない私よりもずっと君の方が役に立つ。」

なんて救われる言葉を言ってくれる人だろう。
そうだ!庇ってもらったのならば庇ってもらった分役に立たなくては!

メタリンさんが飛び出してマグノフさんを連れて行く。

「アハハハ。見切ったぞ。」
もう一匹の邪悪なスライムが大勢のモンスターを振り切りながらやってくる。
「アハハハ。今の赤い雑魚もそうだ。他の雑魚もそうだ。あの森の奥に連れて行かれてそこから戻ってくる!」

イオラを食らった邪悪なスライムがすぐさま起き上がる。

「ハハハハ。よく気づいた!それならば騎士達に知らせて吹き飛ばしてもらうとしよう!」

だめだ。こいつらを行かせちゃならない。
これが僕の仕事だ!

25 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:26:44 ID:TNfc3w/0
マグマンさんが叫ぶ!
「そっちの馬鹿スライムは頼んだ。こっちは防ぐ。」

マグマンさんを筆頭に大勢のモンスターが邪悪なスライムの一匹に押しかかる。

「もう一匹を止めましょう!」
まだこれほど居たのかと思うモンスターの大群から一匹のモンスターがみんなに声を掛ける。

「うん!」
ぼくは返事をして邪悪なスライムへ向かっていく。
必死になったスライムは強く素早かった。

しかし僕達は呪文を駆使して止めていく!
一匹また一匹と仲間が倒れていくが僕はどんな攻撃を受けても倒れないようがんばった。

「イオラ!」
僕の呪文が完璧のタイミングで邪悪なスライムに入った!

地面に叩きつけられ邪悪なスライムは深々と倒れこんでいる!
「ぐ・・・ハハハハ。くそっ。このオレが」

どうやら深手を負ったようでモンスターのいない方へ逃げていく。
あの方向に逃げるならば騎士の元には辿り着けないはずだ。
大勢のモンスターがそれを追っていく!

ホッとした時にマグマンさんの声がする。
「まずい!」

声の方を振り返るともう一匹のスライムが、複雑な包囲網を潜り抜け、マグマンさんを倒し、騎士の方へ飛んでいくではないか。

26 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:29:03 ID:TNfc3w/0
僕は猛スピードでそっちを追う!
あとニ十歩、十歩・・・。
「イオラ!」
爆発が邪悪なスライムを覆う!

「アハハハ。痛い!痛いよ!いい加減褒めてやるよ!だけど!!!気を失うほどではないね!」
「アハハハ!ここなら聞こえるだろう!ダークン!」
「ダークン!あそこだぁ。あそこの森を燃やし尽くしてしまえぇぇ!」

邪悪な騎士が無言で頷き、モンスターを振り払って飛び上がる!
まずいあそこにはケガ人やベホマスライムたちが!

「だれかとめてぇーーー!」
僕は夢中になって叫ぶ!

「ベギラ・・・」

しかし騎士が呪文を最後まで唱えることはなかった。
アーサーさんが飛び上がって斬りかかったからだ。
騎士は詠唱を止め、剣を取らざるを得なかった。

騎士は低い声だった。声からして最初にアーサーさんと戦っていた方だろう。

「ふっ。僕がいる限り好きにはさせないよ!全てを晴らすと言っただろう!」

ボロボロにもかかわらずアーサーさんの剣は美しくとても正確だった。
その気迫は怨念めいていて流石の騎士も防戦一方だ。

ズパァァァン!
とうとうアーサーさんが騎士を深々と斬りつけた!
騎士は愛スライムに寄りかかるので精一杯だ。

27 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:31:37 ID:TNfc3w/0
「止めだ!」
アーサーさんの剣が騎士の胸に狙いを定めた!

しかし・・・アーサーさんの剣が騎士の胸を貫くことはなかった・・・。

騎士が素手でアーサーさんの剣の柄を掴み、攻撃を左へ受け流したからだ!

止めを刺そうと力いっぱい斬り込んだアーサーさんの体勢が崩れる。
そして・・・騎士の剣が逆にアーサーさんの胴体を貫いた。

「アーサーーー!」
ピエールさんの叫び声が聞こえる!
悲鳴にも近い。

僕も叫んでいた。

アーサーさんは倒れることもなくしっかりと騎士の両手をつかんでいた。
口からは血が流れている。しかし声は大きい!

「ふふっ。倒したと思っただろう・・・。ギリギリだったからな・・・私の攻撃が。さぞかし美しい僕の顔が怖く見えたことだろうな。」
「ホッとした所に悪いが、わ・・・私はまだまだ死ねないのだよ。美しい僕に血を吐かせるとは・・・君は勲章ものだな!・・・はっはっは!」

「しかしぃぃ!その勲章はあまり美しいものではないぞぉぉ!」

アーサーさんがそう言い捨てるか言い捨てないうちにか、ピエールさんが騎士の方へ走りこんでいく!

騎士がアーサーさんから剣を引き抜こうとするが、アーサーさんに手を掴まれて思うように動かせない。

28 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:34:45 ID:TNfc3w/0
マグマンさんが危ないと叫ぶ。
一本の剣がピエールさんに向かって飛んでくる!

ピエールさんは剣にも目もくれず、騎士の背後に回った!

そして掛け声もなく騎士の首を刈り取った。

更に騎士の元から逃げようとした愛スライムを返す刀で斬り捨てた。

アーサーさんが何かを探している。
駆け寄ってくる僕の姿を見つけると探すのを止めた・・・。

「はあはあ・・・はぐりん君。すまない。どうやら申し込んでおきながら、旅の返事を聞くことは出来なさそうだ。」
「旅か・・・君たちと旅をしたら・・・珍しい物を見て感動しただろうし、僕の美しい顔を見せて回ってみただろう。・・・ピエールを田舎者扱いして笑ってやったかもしれない・・・やりたいことはたくさんあったんだがな。ははは。」

僕は急いで言った。
「返事は『はい』ですよ!アーサーさんも来るんです。向こうにベホマスライムさんたちがいますから!だから!」

「だめだよ。時間がない。騎士が離れん。そしてはぐりん君。騎士の腕についてるあの腕輪を知ってるかい。」
「はあはあ・・・。うっすら光ってるだろう。二人とも光が充満する前に逃げるんだ。・・・爆発する。」

ピエールさんが突然暗い声を出す。
「スマン。私も助かりそうにない。」

僕はそれを聞いてピエールさんの方を見た。
ピエールさんは無傷だった。
しかし乗っていたサスケ君が既に息をしていなかった。
先ほど投げられた剣がふかぶかと突き刺さっていたのだ・・・。

29 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:37:21 ID:TNfc3w/0
「私達スライムナイトはスライムと生まれたときから一緒に育ってきた。だからこそ声を掛けずとも思うがままに動けるのだ。」
「私にはサスケしかいない。こいつは最後の最後に命も省みずに動いてくれたよ。」

「そんな・・・。」
僕は返す言葉がなかった。

アーサーさんが喋る。徐々に声が弱くなっていく。
「目的を忘れるな・・・。僕たちは何をしても生き延びる努力をせねばならんのだ。」
「お前は生き延びるんだ。騎士を一匹倒したところで僕達の目的は終わらない。」
「奴らを倒し、二度と目の前で仲間が殺されることのない世界に・・・それが僕たちの願いだったはずだ。」

「しかし・・・。」
ピエールさんは本当に悔しそうだ。

「スタリオンがいる。お前はこいつを見捨てる気か。」
「僕とお前は兄弟当然に育った。サスケほどではないがこいつとの息も合うだろう。」

スタリオン君は泣いている。
しかし首を横に振った。既にアーサーさんと一緒に残る覚悟なのだ。

「最後のお願いだ。スタリオン。行ってくれ。お前に死んで欲しくない。そしてこのお願いには僕の希望が掛かっているんだ。」

スタリオン君は力なく頷いた。

30 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:39:23 ID:TNfc3w/0
アーサーさんはピエールさんの方に再び顔を向けだ。

「最後にピエール。ふっ。いつか言おうと思っていたが、お前もなかなか味のある顔をしているよ。その顔を見せに回る旅というのも面白そうだ・・・。くっく。晒し者って奴だ。」

「何が晒し者だ!お前に言われなくとも旅に出てやるわ!」

「それを聞いて安心したよ・・・。」
「もう一分たつ。危険だ。行ってくれ。この騎士の生命力が強いおかげで話す時間が出来たな。はっはっは。」

もう腕輪の光が充満している。

ピエールさんは最後にサスケ君を見て今までありがとうと言った。

僕たち二人は他のモンスターに避難するように言いながら距離をとった。

みんな森の中に入っていく・・・。
そして・・・二十秒後・・・想像を絶する爆発が辺りを包んだ。

砂煙の中、遥か空の上から声がする。

「アハハハ。キレイな爆発だったね。巻き込まれたモンスターがいないのがほんんんんんんんんとうに残念だよ!」
「メガンテの腕輪のことを知ってる奴が居たのかな?ケガを治そうと森の中に連れて行けば最高だったのに!」

いつの間にか宙に三匹のモンスターが浮かんでいる。

31 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:40:40 ID:TNfc3w/0
「ハハハハ。今回は一応引き上げてやるよ。」
「それに安心してくれ。この住処はもう襲わない!」
「オレの真っ先に殺してやりたい奴とたまたま探してた奴が一致したからね。」
「ふふっ。他人に化けるなんて悪いことやるもんじゃないよ。」

そういうと邪悪なスライムは僕の方を見た。

彼らは・・・やはり・・・ゆうぼうの・・・。

「アハハハ。そうだな。まずは君たちのいるところを襲うとしよう。」

無言な騎士が珍しくピエールを指さしてつぶやいた。
「次はこんなボロイ鎧やあんななまくら刀ではなく本物の装備で相手をしてやる。」
やはり高い声だ。

「アハハハ。それじゃあねー。」

何人かのモンスターが呪文を唱えるが遠ざかっていく三匹には届かなかった。

・・・その日は疲れ果ててみんな眠った。

しかしまたすぐに襲ってくるのではないかと不安に駆られた者も少なくなかった。

けが人も多かった。途中からの死人は・・・幸か不幸か一人だけだった。

32 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:42:43 ID:TNfc3w/0
次の日、三十三日は墓を立てた。

墓の前ではねぼうさんやアーサーさん、サスケ君にお別れをした。
他のモンスターの墓にも祈りを捧げた。

ピエールさんが声を掛けてくる。

「墓といってもほとんどが中身のない形だけになってしまったな。」
「・・・私も連れて行ってくれるかい?」

「もちろんです。ぜひ・・・。」

「暗くなるな。私は旅を楽しみにしているんだ。奴の分も楽しんでやるさ!」
「実際今まで言わないでいてやったが、私の方が顔が良いからな。うむ。奴の様に顔を見せて回るというのも面白い。この美しい私の顔を・・・な!」

メタリンさんが声を掛けてくる

「へへへっ。行こう。迷いの森だったね。」

「ええ。まずはそこへ。」

33 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:44:06 ID:TNfc3w/0
マグマンさんが声を掛けてくる。

「俺も連れて行ってくれないか。」
「あいつらには借りが出来た。」

「はは。断る理由がありません。」

ベホマンさんが声を掛けてくる。

「事情はメタリン君に聞いたよ。私はここの治療に忙しくてついてはいけない。」
「が・・・この手紙を持っていってくれ。ホイミスライム族ができる限りの協力してくれるはずだ。」

「何から何までありがとうございます。」

・・・・・・。
僕は新たな仲間と・・・アーサーさんの願いを胸に加えて・・・森を出た。

34 :書き手  ◆F/WveZadCU :04/11/04 00:48:03 ID:TNfc3w/0
今日はここまでです。
少し遅れてしました。すみません。
・・・内容的にあまりレスする雰囲気じゃないですね。

>>19
そこまで喜んでいただけるとは!
ありがとうございます。

>>20
orz

>>21
ありがとうございます。
そういっていただけると助かります。

35 :喋るホウキ ◆SXCV.2heRo :04/11/04 11:11:16 ID:7F2OICdQ
お疲れ〜。

アーサー……

36 :書き手  ◆F/WveZadCU :04/11/05 01:31:16 ID:B/6egkDs
森を出てもうニ時間は経つ。
西に向かって歩いていく。このペースで行けば明後日には着くだろう。

みんな足取りが重い。話すにはみんな話すのだが、どうも盛り上がりそうもない。
やはり昨日の今日では影響が大きいのだ。

「へへっ。迷いの森かあ。懐かしいなあ。」
メタリンさんが話しかけてくる。

「行ったことがあるんですか?」
僕は決まり文句のように聞き返す。

「行った行った。この辺の奴はみんな行ったことがあるんじゃないかな。」

マグマンさんが付け加える。
「小さい頃なんかあそこで隠れんぼしますからね。住処からあそこまで辿り着くのは大変だったなあ。遠いから。」

「僕が行ったのは随分前・・・初めてこの辺りについたときだよ。」
「この辺りで一番安全だって聞いたからねぇ。へへへっ。」
「でもプチット族の皆さんに丁重に追い返されちゃったよ。」

「ははは。僕もですよ。ははは・・・はあ。」
僕は面白く笑ったがどうしても笑いきれなかった。

「暗い!暗いぞ!はぐりん君!」
少し後ろの方から声が聞こえてくる。
ピエールさんだ。

ピエールさんは歩みがゆっくりだ。それでも普通のモンスターの歩みよりは早いのだがついつい僕たちの足が速くなってしまう。
ピエールさんはスタリオン君にまだ慣れ切っておらずうまく歩けないのだ。

37 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/05 01:32:02 ID:B/6egkDs
「くっ。スタリオン。少しゆれが強くないかね。それに・・・もう少し早く動けないか?」

スタリオン君の呼吸と合わず、マリオネットのようにピエールさんがぎこちなく動く。
ああ。マリオネットがこんがらがってしまった!
スタリオン君が早く動きすぎてしまい、ピエールさんが落っこちてしまったのだ。

ズジン!
ズルズルズル・・・。
嫌な音共にピエールさんが顔からすべり落ちてしまう。

「いたた。いやいや失礼。動作は私の方が合わせるべきだったな。はっはっは!」

ピエールさんが頭をかいて顔を赤らしめる。
みんなに落ちる所を見られて恥ずかしいのだ。

「あははは!落ちちゃった!」

僕はついピエールさんの落ち方とリアクションが面白くて笑ってしまった。
メタリンさんもマグマンさんも笑っている。

「いやいや。難しいんだぞ。乗ってみるかね。はぐりん君。」

「遠慮しておきます。ピエールさんみたいに落ちたら困ります。」

「うんうん。その通りだ。はぐりん君。」
マグマンさんが腕を組み頷いている。

38 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/05 01:32:54 ID:B/6egkDs
「うぅ。そこには触れて欲しくなかった・・・。くっ!スタリオン!必ずやあのバカ共を見返してやるぞ!」

・・・しかしスタリオン君の反応は薄い。

「スッ・・・スタリオン!返事は!?」

ぴー

「っ〜〜〜。スッスタリオーーーン!!!」

「スタリオンはまだショックが大きいんだよ。無理させちゃ駄目だよ。」
メタリンさんが容赦なく突っ込む。

「うぅ。わかっている。わかっているとも。スタリオン、少しずつ慣らしていこう。」

スタリオン君は元気なさげに頭を縦に振る。
ピエールさんのおかげで僕たちは元気が出てきたが、スタリオン君だけはやはり暗い。

「そうだ。俺はなぜはぐりん君が旅に出たのか聞いてないや。」
マグマン君が突然こっちを振り向いて聞いてくる。

「えっ〜と。どこから話せばいいか。」
「色々あって元々住んでた場所に居れなくなっちゃったんですけど・・・それで外の世界に出れば何か見つけるかもしれないと思って・・・それで・・・思い切って出ちゃいました。」
「あっ。初めは・・・恥ずかしいことに友達がいなかったんで・・・友達と・・・自分を受け入れてくれる場所を探してました。」

「ふふふ。素敵な理由じゃないか。俺はもう友達に入れてもらえるのかな?それともまだ足りないかい?」

「足りないだなんてそんな・・・。もったいないくらいですよ。」

「よし!よく言った!これから俺のことは呼び捨てで構わないぞ!」

「ははは。わかりました。マグマン。」

39 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/05 01:35:28 ID:B/6egkDs
「えっと。どこまで話したかな。それで・・・色々な人に会えて・・・色々見たこともない景色を見れて・・・旅自体が好きになっちゃたんです。」

僕は話していると何だか恥ずかしくなって来てしまって顔が火照って来てしまった。

「けど、今は旅というよりは例のゆうぼうというスライムを追っているんです。」

「うらやましいぞぉー。はぐりん君!『私もみたこともない景色』とやらが見てみたい!」
ピエールさんが遠くで不気味な動きをしながら話に入ってくる。

「いずれ見れますよー。きっと!」
とりあえず手を振ってみる。

ああ!手を振り返そうとして落ちてしまった。
ごめんなさいピエールさん・・・。

「友達と住処を探してか・・・。僕があっちこっちを回る理由と似てるな・・・。」
メタリンさんがつぶやく。

「えっ?理由って?」

「いやいや。大したことじゃない。ぼくはね・・・。そう・・・楽園を探しているんだ。もう逃げる必要のない楽園を・・・ずっと幸せに過ごせる楽園を・・・ね。それもず〜っと昔から・・・逃げながらね。」
「ずっとずっと昔・・・ゆうぼうのことがあったその前から憧れてるんだ。夢の様なものさ。」

「へーー。大きな夢ですね。楽園は見つかりましたか。」

僕は楽園という言葉に少し魅かれた。
逃げる必要がない住処なんて僕たちメタル族には夢のようだからだ。

「へへへ。見つかったらこんなところにはいないよ。そこでずっと過ごしてるさ。」
「でも・・・実は・・・気づきかけてるんだ。それも昔からね。楽園って言うのは探せる物なんかじゃないんじゃないかってね。」
「逃げる度、逃げる度に。場所を変える度、変える度にね。でも・・・いつかは楽園に住みたいんだ。」

40 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/05 01:37:49 ID:B/6egkDs
「いいじゃないですか!見つけましょうよ!」
僕は大きな声で呼びかけた!

「へへへ。一緒に探してくれるかい?」

「探しますよ!ゆうぼうを止めたら一緒に探しに行きましょう!逃げる必要のない場所!幸せに住める場所!」

「へへへ。でも見つからないかもしれないよ。」

「見つけるんですよ〜。」

マグマンが口を開く。
「ふふふ。見つかるといいね。」

「何を見つけるんだって!?」
さっきよりも更に遠いところからピエールさんが声を掛ける。
もう随分ボロボロだ。

「いえ!何でもないですよ!」

「そっそうか。どうだ。少しはまともに歩けてるかね?」

・・・うーん。正直に言うべきだか迷うところだ。

「そろそろ昼ごはんにしよう。」
マグマンが提案する。

「うん!ピエールさんゆっくり来てください!僕たちはご飯の準備をしますから!」

41 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/05 01:40:36 ID:B/6egkDs
僕たちはせっせと食べ物を探した。
途中で好戦的なモンスターに出会った。
姿形からマンドリルというモンスターだったと思う。
しかし大した相手ではなかったので省略する。

僕たちがご飯を用意したときにはピエールさんが待っていた。

「すまんね。用意してもらって。」

「いえいえ、構いませんよ。」

今日の昼ごはんは山菜を中心にりんごやぶどうを用意した。

そういえば三人の好物を聞いていない。聞いておかなくては。

りんごにかぶりつきつつ、みんなに話しかける。
「みなさん。好物ってありますか。」

基本の話題。
これを聞いておけば食事の時に何を優先的に探せばいいか分かるようになる。

メタリンさんの場合。
「へへへっ。僕はこれ。ぶどうだな。甘酸っぱい奴がいい。」

僕。
「ぶどうおいしいですよね。僕も本当に好きなんですよ♪」

「だよね♪」

42 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/05 01:41:23 ID:B/6egkDs
ピエールさんの場合。
「ここにはないが・・・やはりステーキだな。レアが好みだ。」

僕。
「やっぱり騎士はお洒落な物がいいんですかねー。」

「お洒落か。ははは。確かにな。そういえばスタリオンは梅干が好きなんだったかな。なあスタリオン?」

プイ。

「スッ・・・スタリオンッッッ!」

僕。
「・・・・・・・・・。」

マグマンの場合。
「俺は決まってるよ!溶岩一択さ!」


「溶岩おいしいですよね。僕も本当に好き・・・え!?」

「なっ!おいしいよな!俺たちマグマスライムといえば溶岩さ!」

僕。
「はあ・・・・・・・・・。」

「マグマスライム以外は食べれないとか、試してみたらケガしたとか聞くけど本当にうまいんだよ。あれ。」

僕。
「でっ・・・ですよね!ははは・・・。」

43 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/05 01:45:46 ID:B/6egkDs
「むしろさあ、他の食べ物が冷たすぎるよね!野菜炒めとかあるけど、あれ本当に炒めたのかって話だよ!」

僕。
「・・・・・・・・・。」

「普通の炎ですら冷たいって言うのにさあ。やっぱり最低でも1000度は欲しいよ。」

僕。
「・・・・・・・・・。」

「でも至高は1429.2度!これだね。やっぱり。ここが一番いい。ここが。これに薬草を混ぜて食べるのが通の・・・」

僕。
「・・・・・・・・・。」

「よし!今度一緒に食べに行こう!おいしい山を知ってるんだ!」

僕。
「いえ・・・丁重にお断り致します。」

・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
すごい。メタル族にはない凄さを知った気分・・・。

マグマンが更に続ける。
「ありゃりゃ。残念。メタルスライムはやっぱり鉄を食べるのかい?」

・・・うーん。僕は聞いた事がないなあ。

44 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/05 01:46:46 ID:B/6egkDs
「メタリンさん聞いたことあります?」

「聞いたことないねぇ。でも星の数ほどいるメタルスライムの中には一人くらいはそんな奴がいるかもねぇ。」

「すみませんマグマン。僕も聞いたことないです。それと・・・溶岩も本当は食べたことありませんでした。」

「あらら。そうなのか。それじゃあ無理には食べさせられないな。気にするなよ、はぐりん。」

ピエールさんが口を挟む。
「ちょっちょっと待った。君たちいつの間に呼び捨て合っているんだ。はぐりん君。私のことも気にせず呼び捨てにしたまえ!旅の仲間だろう!」

「あっ・・・ですけど、ピエールさんとメタリンさんは明らかに年上ですから・・・失礼ですよ。」

「ちょっちょいっちょっとまて。その発言はおかしい!私は確かにすこーしだけ年上だが、そこまで差はないぞ!」
「少し前まで半人前だったと言ったじゃないか。私は言うならば大人と子供の間なんだよ!」
「口調が大人びているのは・・・騎士のマナーだからだ!」

「そういえばそうでしたね。大人っぽいからつい・・・。」
「でも・・・僕が呼び捨てで呼ぶって事は・・・ピエールさんからも呼び捨てで呼ぶことになっちゃいます。」

「うぅ。それはまずい。だが、・・・いや、わかった。任せよう。でも私だけさん付けというのはちょっと。」

45 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/05 01:48:37 ID:B/6egkDs
「へへへっ。友達なんてのは確認したり、呼び方で決めるもんじゃないよ。僕のことはそうだな・・・はぐメタと合わせてくれ。」

「あっ。わかりました。メタリン。」

「はぐりん君ーーーッ・・・!」

「分かりました。ではピエールさんのことも呼び捨てで・・・。」

「よし。では改めてよろしくな。・・・はぐりん。」

「お願いしますね。ピエール。」

「それとスタリオンもな。」
「さて・・・ではそろそろ行こうか。」

「はい。そろそろ出ましょう。」

そしてその日はみんなで話しながら夕方まで歩き続けた。
少しずつ気分は晴れてきた。

46 :書き手  ◆F/WveZadCU :04/11/05 01:53:45 ID:B/6egkDs
ぐふっ。凄く遅れちゃいました。すみません。
しかも初レスを失敗。
一応12時過ぎに一度来たのですが落ちてたようでそのまま寝;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン

以後気をつけます。

続きは一週間以内に。

47 :書き手  ◆F/WveZadCU :04/11/05 02:15:44 ID:B/6egkDs
あっそれとたまたま発見したのですが、今回顔文字を探していて・・・

http://www.google.co.jp/search?q=cache:I5Lq52rmja8J:users72.psychedance.com/test/read.cgi/2chdown/1028244942/l50+%EF%BE%80%EF%BD%B0%EF%BE%9D%E3%80%80(%EF%BE%9F&hl=ja

これでターン関係のHPのキャッシュを覗いて見てください。

どうしても伝えたいという欲求が・・・。
では消えます;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン

48 :書き手  ◆F/WveZadCU :04/11/05 02:17:27 ID:B/6egkDs
間違えた。こっだorz
http://www.google.co.jp/search?q=%EF%BE%80%EF%BD%B0%EF%BE%9D%E3%80%80%28%EF%BE%9F&hl=ja&c2coff=1

一緒なんですけどね。

まさか一日に三度死ぬことになろうとは;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン

49 :喋るホウキ ◆SXCV.2heRo :04/11/05 14:39:48 ID:XGWGO/dZ
乙。

>ターン
皆泣いててワラタ

50 :アーサー厨:04/11/06 12:38:03 ID:A/JsHpMa
忙しかったからこのスレ来れなかったぜ。
久しぶりに来たら大量にレスがあるな。うん。楽しみだ。
そうだ。紅茶を入れてまったりと読むか。

そうそう今日も一発やっとかないとな。

  _  ∩
( ゚∀゚)彡 アーサー!アーサー!
 ⊂彡
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 アーサー!アーサー!
 ⊂彡
  _  ∩ピタ
(; ゚д゚)   アー・・・ ・・・

(つд⊂)ゴシゴシ
 
(;゚д゚) ・・・
 
(つд⊂)ゴシゴシゴシ
  _, ._
(;゚ Д゚) …!?



51 :アーサー厨:04/11/06 12:39:14 ID:A/JsHpMa
    〃〃∩  _, ,_
     ⊂⌒( `Д´) < アーサー死んじゃヤダヤダ!
       `ヽ_つ ⊂ノ
              ジタバタ
      _, ,_
     (`Д´ ∩ < これからも出てくれなきゃヤダヤダ
     ⊂   (
       ヽ∩ つ  ジタバタ
         〃〃
 思い出す
 もっと思い出す
 深く思い出す
>忘れる
       ∩ _, ,_
     ⊂⌒( ゚∀゚ ) < 溶岩の話面白かったよ!乙!
      `ヽm6 ⊂ノ    フォオオオオハハハハハ!

52 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/06 20:39:09 ID:kUhgRxsD
作者さん今回も乙です。
少しくらいの遅れなんて気にすることないですよ。
投入されているだけでうれしいっす。

>>50, >>51
アーサー厨さんおもろいな。
ちょっと笑ってもうた。

53 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/07 15:24:04 ID:9iWpe7BC
応援してますマジでマジで

54 :うわさのぶちキング ◆sU/ZJZJbvw :04/11/08 19:48:16 ID:LEwOrHi4
頑張ってください 応援してます

55 :アーサー厨:04/11/08 23:53:13 ID:li1owMVl
自分なんかを褒めていただいてどうも。自分はアーサーの活躍が見れれば十分ですから。次の活躍はいつかな〜。楽しみだ。

突然何を思ったかマグマンの溶岩自慢を改変こぴぺ化してみる。
そしておもむろにキングススレに張ってくる。
駄作なので無視推奨。思ったよりもいじり辛いと言うことが分かったのでもうやらない。
というか原文とどめてない。

56 :アーサー厨:04/11/08 23:54:40 ID:li1owMVl
しまった。上げる気はなかったのに。はぐりんさんすみません。

57 :喋るホウキ ◆SXCV.2heRo :04/11/09 00:16:48 ID:Cs5wRuJ+
誰でもうっかりageることはありますよ。
マターリ頑張ってほしいです。>書き手さん

毎日見守ってますんで。

58 :うわさのぶちキング ◆sU/ZJZJbvw :04/11/09 20:35:11 ID:ycqckwHe
翔ちゃんです!!

59 :うわさのぶちキング ◆sU/ZJZJbvw :04/11/09 20:36:46 ID:ycqckwHe
ageちゃった・・・

60 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/09 21:02:14 ID:9yaZZKNR
>>55
:::::::::::/           ヽ::::::::::::
:::::::::::|  現  な  闘  i::::::::::::
:::::::::::.ゝ 実   き   わ  ノ:::::::::::
:::::::::::/  と。 ゃ     イ:::::::::::::
:::::  |           ゙i  ::::::
   \_         ,,-'
――--、..,ヽ__  _,,-''
:::::::,-‐、,‐、ヽ. )ノ      _,,...-
:::::_|/ 。|。ヽ|-i、      ∠_:::::::::
/. ` ' ● ' ニ 、     ,-、ヽ|:::::::::
ニ __l___ノ     |・ | |, -、::
/ ̄ _  | i     ゚r ー'  6 |::
|( ̄`'  )/ / ,..    i     '-
`ー---―' / '(__ )   ヽ 、
====( i)==::::/      ,/ニニニ
:/     ヽ:::i       /;;;;;;;;;;;;;;;;

61 :アーサー厨:04/11/09 23:46:25 ID:7xMmV5i5
現実?
今日もリアルで仕事をしてきましたよ?
いやーがんばった。
いえわかってますとも。うう。

62 :喋るホウキ ◆SXCV.2heRo :04/11/10 02:52:39 ID:7sEouHBb
>>58
翔ちゃんキタ!Σ(゜∀゜;)

保守る

63 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/11 00:10:22 ID:Xqr81VaA
三十四日目。

「うりゃ!そりゃ!」
「うりゃ!そりゃ!」
「うりゃ!そりゃ!」

今朝はこんな掛け声を聞きつつ目が覚める。
重たいまぶたを無理にこじ開け周りを見渡す。

ん?
うわーーーーー!なんと誰も居ない!

まだ日が出たばかりで明るいとは言いがたい。
みんななんて早起きなんだろう。

掛け声のする方へ行ってみると、ピエールがスタリオン君と空高く舞い上がる練習をしている。
スタリオン君にジャンプ力があるせいか、今ひとつタイミングがつかめてないみたい。
舞い上がるたびにピエールが転げ落ちており、体中が擦り傷でいっぱいだ。

でも気になるのはむしろスタリオン君の方だったりする。
やっぱり元気がなさそうだ。

影から見続けているのも申し訳ないので他の二人を探してみることにした。

ピエールは練習があるから分かるとしてあとの二人はどうしたのだろう。

寝床の付近を見渡すとピエールが居た方向とは反対の方向がやけに明るい。
きっとマグマンが居るに違いない。

おおっ。やっぱりマグマンだ。
まるで何かを探しているかのようだ。

64 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/11 00:11:14 ID:Xqr81VaA
「何をしているんですか?」

僕が訪ねるとマグマンがビクッとしてこっちを振り向いた。

「ああ。誰かと思ったらはぐりんじゃないか。」
「いやいや、朝食を探して居たんだよ。」
「ピエールが頑張っていたみたいだから何かしてあげようと思ってね。」

そういうとマグマンはまた周りを見渡した。

「僕も手伝いますよー。」

僕はそういって辺りを見渡した。
あっ。奥にあるあれはりんごじゃあないか♪

こうして僕はマグマンと小一時間くらい朝食を探し続けた。
よし!昨日に負けないくらいの朝食が出来たぞ!

寝床に戻るとメタリンがいる。

「おはよう。二人とも食べ物をとっていたのか感心だなー。」
そういうと大きくあくびをした。

「おはようございます。メタリンは何をしていたんです?」

「僕?へへへへ。僕は空気を吸って少し先まで歩いていったんだよ。」
「この辺は見たことがあったから道が合ってるか確かめたかったんだ。」

うーん。二人とも偉い。あのまま眠り続けていたら大変なところだった。

そうこう話しているとピエールがやってくる。
昨日に比べて随分と歩くのに慣れたみたいだ。

65 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/11 00:14:19 ID:Xqr81VaA
「おおっ。また食事の用意をさせてしまったか。すまない。」

「いえいえ。それよりもケガは大丈夫ですか?」

「ああ。この程度なら大したことはないよ。かすり傷ばかりだ。」
「それよりも走ったりや飛んだりとまではいかないが、歩くくらいは出来る様になったぞ。」

「おめでとうございます。」
僕はそういって果物を手渡した。

その後は「明日には迷いの森に着くかどうか」「もし手がかりが何もなかったらどうするか」など今後の計画を話しながら食事を取った。

この後は昼間まで歩き続けることになる。
歩いている間の会話には事欠かなかった。
お互いの故郷について話すだけでも話し切れなかったからだ。
マグマンの変わった火山暮らしにはお腹を抱えて笑ってしまった。
マグマンは故郷が死火山になってから仲間とここいらに引っ越してきたらしい。

昼になると食事を取った。
このとき僕の身に付けている「丸い水晶のネックレス」について触れられた。
河から流れ着いた先で少女から貰った、僕にはちょっと不釣合いな大きな水晶玉のことだ。
言われるまで気づかなかったが良く見るとホコリや砂で汚れてしまっている。
あの騎士たちとの戦いが有ったせいだろう。

メタリンが言うには壊れる危険があるからどこかで袋でも見つけてしまっておいた方がいいらしい。
たしかに人間がつけるような大きさのこの水晶玉は戦いの邪魔にすらなるかもしれない。
よし。迷いの森に着いたらプチット族にでも頼んでみよう。

66 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/11 00:15:12 ID:Xqr81VaA
手に入れたときの話をしたらマグマンにとても褒められてしまった。
なんでも僕には魔物使われの才能があるらしい。
何だか語弊のある言い方だが、簡単に言ってしまうと人間と仲良くなる才能のことらしい。
そういわれると嬉しいがその言い方はないだろうと思う。

その後は更に歩いていく。
随分と好調だ。このペースで行くと明日の昼には迷いの森に着くはずだ。

もっとも夕方になってとうとうモンスターと出会ってしまった。
もちろん今までも出会ってはいたのだが、好戦的ではなかったのだ。
そのモンスターの名はアームライオン。
数え切れないほどの手を持った百獣の王だ。

「ぐはぁ〜っ。」

「あまりおいしそうではないな。」
顔に手を二つ当てている。

「そこを通してくれないかい?」
マグマンが尋ねる。

「ぐははは。いいとも。通行料を置いていけばな。」
「通行料は・・・俺様の飯だぁ!」

アームライオンはそういったかと思うといくつもある手を複雑に動かして攻撃を仕掛けてくる。
爪が鋭くメタル族も切り裂くだろう。

67 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/11 00:17:50 ID:Xqr81VaA
僕とメタリンが攻撃を避ける。
マグマンが攻撃を受け吹き飛ばされてしまった。
ピエールが攻撃を避けようとしたが呼吸が合わず避け切れなかった。
同じく吹き飛ばされてしまう。

「ぐははは。どうした?」
「スライムナイトにしては動きが悪いぞ。」

ピエールの悔しそうな顔とは裏腹にスタリオン君は元気がない。

僕たちだけで戦った方がよさそうだ。
マグマンが起き上がってベギラマを唱える!
しかしアームライオンの火炎の息で防がれてしまう。

更にアームライオンが突撃してくる!
僕に二発、マグマンに一発、強力なパンチを打ち込んでくる。
痛い!
メタリンはとっくに距離をとっていた。くっ流石だ。

「ぐははは。諦めて私の夕食になるといい。」
「後ろのスライムナイトは掛かってこないのか?」
「勇気のない奴め。」

ピエールはその一言を聞いてとうとう攻撃を仕掛けた。
空高く舞い上がったのだ。
「その侮辱。ゆるさん!」

しかし結果はピエールが空高く頭から倒れこんだだけだった。
アームライオンとの距離も合わなければ、着地のタイミングも合っていない。

アームライオンは転がり込んだピエールを殴り起こすと更にもう一発叩き込んで吹き飛ばしてしまった。
そしてスタリオン君も吹き飛ばしてしまう。

68 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/11 00:19:08 ID:Xqr81VaA
「ぐははは。なんだそれは?なかなか楽しませてくれるな。」
「教えてやろう。スライムが悪いのだ。お前に全然合わせようとしていない。」
「喧嘩でもしているのか?よく今まで生きて来れたものよ。」
「育てた奴が悪いのだ。育てた奴が。そんなスライムによく育てたものだ。スライムが腐っているなら育てた奴はもっと腐っていたに違いない。」
「おっと。それはお前か。ぐははは。」

アームライオンがそういった瞬間。
スタリオン君が体当たりを仕掛けていた!
ピーピー鳴いている!
しかしパンチを二発お見舞いされた上に、おまけに切り裂かれて吹き飛ばされてしまった。
スタリオン君が倒れこむ前にピエールが受け止める。

「ぐははは。仲良く黒焦げになるがいいわ。」
「ウェルダンかレアか。いやいや中間のミディアムもいいな。」
「よし!ウェルダンに決めたぞ!」

「イオラ!」

アームライオンが火炎の息を吐こうとする寸前に僕の呪文が決まる!
アームライオンは巨体なためか吹き飛ばせなかったが、火炎の息は止めれたようだ。

「こぞう・・・。」
アームライオンがこっちを睨みつける。

「はぐりん。すまないが私たちにやらせてくれ。」
声の主の方を見るとピエールだ。
既に体勢を整えなおしている。
スタリオン君は泣いてしまっている。
育ての主を馬鹿にされたのが余程堪えたのだろうか。

69 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/11 00:22:25 ID:Xqr81VaA
ピエールが静かに喋りだす。
「君は触れてはいけない事に触れてしまったぞ・・・。」

「スタリオン。あいつのことを馬鹿にされたら許せないよな。」
「その怒りをぶつけてやるといい。私の掛け声に合わせて思いっきり放り投げてくれればそれで構わない。」
「攻撃の方は私が合わせる。自由にやれ。・・・ただ、着地は信じるからな。」

そこまでピエールが言ったかと思うとスタリオン君が猛スピードで動き出した。
もはやピエールが乗っていることは気にしていないかのようだ。
ピエールはスタリオン君にしがみついている。

「ぐははは。わざわざ焼かれに来おったか。」

ピエールはそんなセリフは無視してスタリオン君に話しかけている。
「いくぞ。うりゃ!」

ピエールがそういったかと思うとスタリオン君は思いっきりピエールを放り投げた。
今まで見た中で一番空高く舞い上がっている。
・・・しかしこれではアームライオンを飛び越えてしまうかもしれない。

「ぐははは。まるで息があっとらんぞ。」
「まずはこっちのスライムを焼き尽くしてやるわ。」

「ははは。剣で斬り付けたいがこれで勘弁してくれ。」
アームライオンが息を吸い込んだとき、ピエールはその頭上に手を向けていた。

「イオラ!」

アームライオンがピエールの方を向いた時には既に遅かった。
爆発がアームライオンを覆う。

70 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/11 00:23:22 ID:Xqr81VaA
ピエールがそのまま落っこちそうになったとき、スタリオン君がちょうどにその場に走りこんでいた。
攻撃こそ変だったものの、ピエールは無事着地に成功する。
そして再びアームライオンに向き合った。

アームライオンは怒り狂った目でピエールを捉えている。
「おのれえぇぇ!食料のぶんざいでぇぇ!」

「スタリオン。今の着地は良かった。」
「だがすまない。前言撤回だ。今度はもう少しだけ弱く放り投げてくれ。奴の顔をこの剣で斬り捨ててやれるように。」

「ほざけぇぇ!食料がぁぁ!」
アームライオンが突っ込んでくる。

既にスタリオン君は泣いていない。
ピエールが空高く舞い上がった。
今度は・・・完璧だ!

71 :はぐりん  ◆F/WveZadCU :04/11/11 00:24:27 ID:Xqr81VaA
アームライオンが息を吸い込み真上のピエールに向けて火炎を吹きかける。
しかしピエールはその火炎を剣圧で真っ二つに切り裂いた。
一部の炎がピエールを焦がす。しかし致命傷には届かない。

「そりゃ!」
その掛け声と共にピエールはアームライオンを二つに切り捨てた。

「ぐおぉぉ!ぐふっ!」
アームライオンの断末魔が聞こえる。

が・・・なんと今度は着地がうまくいかなかった。
ピエールが頭から倒れこんでいる。

「うぅ。スタリオン・・・。」
スタリオン君は口笛を吹いてごまかしている。

でも・・・もう少し練習すればきっと前と同じように戦えるに違いない。
僕は今日の二人を見てそう思った。

72 :書き手  ◆F/WveZadCU :04/11/11 00:27:49 ID:Xqr81VaA
今日はここまでです。
アームライオン君が見事なまでにかませ犬になってしまった。
ここまでのかませ犬は久しぶりかも。

色々と応援ありがとうございます。

うわさのぶちキング(さん)という名前を見て、昔ぶちスライムを出そうとして夢の産物だと思い止めたことを思い出しました。
ageはお構いなくいつでもどうぞですよ。

73 :喋るホウキ ◆SXCV.2heRo :04/11/11 04:09:53 ID:mtzP4XuN
キター!お疲れです。
書き手さんの書くキャラはいいですねぇ。読む方まで殺意が湧いてきますw

「ぐふっ」はDQを代表する断末魔で(・∀・)イイ!!

74 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/11 21:36:39 ID:bsrcYHvP
超乙
次も楽しみにしてます!

75 :名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/14 00:58:13 ID:1WDTZGeM
二日に一保守

76 :喋るホウキ ◆SXCV.2heRo :04/11/14 02:19:25 ID:OjCiBShi
さっき、(最初のスレから)一度に読んでみました。
何度読んでもいい作品ですねぇ。

保守しようと思ったら>>75に先を越されてました。

77 :翔ちゃん ◆nk1qI90A.E :04/11/14 14:30:07 ID:/8kFItlQ
無駄に保守

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